1992 Fiscal Year Annual Research Report
圧力自動制御油圧駆動ダイヤモンドアンビルの試作と鉱物高圧相のその場観察
Project/Area Number |
03554029
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 高光 大阪大学, 教養, 教授 (30011729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹崎 謙一 理研精機(株), 開発部, 主任研究員
大高 理 大阪大学, 教養, 助手 (40213748)
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Keywords | ダイヤモンドアンビル加圧装置 / 油圧駆動制御 / 圧力自動制御 / X線回折実験 / エネルギー分散スペクトル / 高圧下その場観察 / 圧力誘起相転移 / 状態方程式 |
Research Abstract |
本申請では半導体圧力検出器を使用しピストンシリンダーを自動的に電動油圧駆動で制御が行えるダイヤモンドアンビル高圧発生装置を試作した。加圧を自動油圧駆動することにより連続的圧力上昇・降圧実験ができる仕様の性能テストを行った。 (1)測定中に設定圧力を一定に維持するように油圧駆動で圧力検出用の半導体検出器を用いて自動制御するシステムが完成した。(2)発生圧力の20GPaまでの上昇試験が可能になった。(3)荷重圧力と試料圧力との補正曲線を作成し直線性、再現性も良いことが明らかになった。(4)荷重圧力変化に対する応答速度や試料圧の安定性の確認をした。(5)油圧駆動により昇圧しつつ、ルビー標準試料の蛍光線R_1線シフト及びX線回折により10GPaまでの圧力連続変化を確認実験を行った。 この加圧装置を用いて圧力の連続変化などに追随した逐次測定を行い、圧力誘起相転移のうち、可逆的な変態機構や、構造変化の運動論を議論するのに非常に有効な装置であることが判明した。また本装置は高エネルギー物理学研究所の放射光X線を使用して回折実験を行う場合にも非常に有効な手段となった。測定時間中は実験ハッチ内には立ち入れないため、この装置によりハッチの外から遠隔操作で圧力の制御が可能になった。 このシステムを利用し色々なマントルや地球深部物質の状態方程式を決定し、またそれらの体積圧縮率や剛性率も決定した。さらにGeO2、やCa(OH)2の圧力誘起非晶質相転移などの前駆現象や準安定相の安定領域の決定に役だった。これらの研究は深発地震の原因など地球科学現象を物質料学的に研究するのに多大な貢献をすると思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Yamanaka: "Crystal Structure Analysis by Fitting of Powder Diffraction Data on Energy Dispersion" Proceedings of the International Conference Accuracy in Powder Diffraction 2. 846. 199-205 (1992)
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[Publications] T.Yamanaka,S.Kawasaki and T.Shibata: "Time-resolved observation of solid reaction and structure transition by PSD and SSD using CAMAC system" Advance in X-ray analysis. 35. (1992)
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[Publications] T.Yamanaka,K.Sugiyama and K.Ogata: "Kinetic Study of the GeO_2 transition under High Pressures using Synchrotron X-radiation" J.Appl.Cryst.25. 11-15 (1992)
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[Publications] O.Ohtaka,T.Yamanaka,N.Hara,H.Asano and F.Izumi: "Structural analysis of orthorhombic HfO_2 by neutron powder diffractyion" KENS REPORT-IX,KEK Progress report. (1992)
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[Publications] T.Yamanaka,T.Shibata,S.Kawasaki and S.Kume: "High-Pressure Research in Mineral Physics(Pressure-Induced amorphization of hexagonal GeO_2)" ed.M.H.Mangghanani and Y.Syono, 530(9) (1992)
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[Publications] O.Ohtaka,S.Kume,N.Hara,H.Asano and F.Izumi: "High-Pressure Research(Application to Earth and Planetaly Sciences)" ed.M.H.Mangghanani and Y.Syono, (31) (1992)