1991 Fiscal Year Annual Research Report
カスプ磁場型イオンエンジンの設計支援解析コ-ドの開発
Project/Area Number |
03555013
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒川 義博 東京大学, 工学部, 教授 (50134490)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 孝次 東京大学, 工学部, 助手 (30092175)
|
Keywords | 電気推進 / カスプ磁場 / イオンエンジン / 計算コ-ド / プラズマ / イオンビ-ム |
Research Abstract |
カスプ磁場型イオンエンジンの性能の算出と最適化を可能とする計算コ-ドの開発に着手した。はじめにこれまでに開発してきたカスプ磁場計算コ-ドの手直しを行い、プラズマ性能解析コ-ドとの整合性をはかった。 放電プラズマの流れ場の解析は有限要素法を用いて行った。作成した計算コ-ドは二次元で、任意のリング状のカスプ磁場に対応できるものである。テストランさせながら、計算精度、適応作動範囲を調べた。この計算にあたっては、本年度に購入したヒュ-レットパッカ-ド社製ワ-クステ-ションを用いて行った。 上記有限要素法を用いたカスプ磁場解析コ-ドと組み合わせて、モンテカルロ法による一次電子シミュレ-ション計算コ-ドの開発を行った。この計算コ-ドは他粒子との衝突を考慮にいれたもので、衝突後の散乱角の導出にはモンテカルロ法を用いた。一次電子が陰極から放出された後の軌道をルンゲクッタ法により追跡し、陽極に入るまでの時間、すなわち一次電子の閉じ込め時間を求めた。この計算の精度を確認するため、時間刻みの長さを変えて計算を行った。その結果、時間刻みが電子のラ-マ半径より充分に短い範囲では、充分なる計算精度が得られることがわかった。またこのコ-ドから一次電子の密度分布を求めることができ、その結果はこれまでの実験で得られたものと基本的には同じであることを確認した。 現在、この一次電子のシミュレ-ションコ-ドとプラズマ流れの計算コ-ドを組み合わせた計算コ-ドを開発中で、いくつかの作動条件や磁場形状での試験を行っている。
|