1991 Fiscal Year Annual Research Report
液体ホ-ニングによる超砥粒砥石のドレッシング法の開発
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03555030
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
柳下 福蔵 沼津工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60043147)
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Keywords | 超砥粒砥石 / 液体ホ-ニング / ドレッシング / 目立て |
Research Abstract |
研究分担者・小林が所属する(株)不二精機製造所において、従来の液体ホ-ニングの原理に基づき、各種研削盤に後付けできる超砥粒砥石用ドレッシング装置を二機種(プロトタイプAおよびプロトタイプB(微細砥粒用))設計・製作し、その基礎的特性試験を実施した。特性試験結果より、(1)圧縮空気圧が0.3〜0.4MPaと低圧力にもかかわらずスラリ-中の研磨剤の濃度が一様かつ均一に噴射できること(2)スラリ-中の研磨剤の濃度が微妙に調節できることが明らかとなった。 研究代表者・柳下が所属する沼津高専において、現有する円筒研削盤(豊田工機(株)製GUS30)に製作したドレッシング装置を取り付け、ロ-タリ・ドレッサでトル-イング(形直し)後のメタルボンド、レジンボンドおよび鋳鉄ボンドのダイヤモンド砥石面に液体ホ-ニングによるドレッシング(目立て)法を適用してその効果を試験し、以下の成果を得た。 1.低圧力(0.3〜0.4MPa)の圧縮空気により、低濃度(研磨剤3〜6%)のスラリ-を噴射する本ドレッシング法により、いずれのボンドのダイヤモンド砥石に対してもトル-イング後の砥石面からボンド(結合剤)のみが選択的に除去でき、砥石作業面の目立てができる。 2.スラリ-の噴射時間を調節することにより、砥粒突出量が微妙に調整できる。 3.砥石面のSEM観察より、本ドレッシング法でドレスした砥石作業面の砥粒は根元に一様に残存するボンドにより強固に保持されている。また、砥粒自身が被るダメ-ジは極小である。 4.1回のドレッシング作業に要する時間は約30秒と極短時間であり、かつ全く熟練を要しない。 以上のことより、本研究により開発した超砥粒砥石のドレッシング法は他に多数試みられている中で最も理想的なドレッシング法と判断できる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 柳下 福蔵: "液体ホ-ニングによる超砥粒砥石のドレッシング法の開発(第1報)-ダイヤモンド砥石に対するドレッシング効果について-" 1991年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 第3分冊. 903-904 (1991)
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[Publications] 柳下 福蔵: "液体ホ-ニングによる超砥粒砥石のドレッシング法の開発(第2報)-メタルボンド・ダイヤモンド砥石によるセラミックスの研削性能-" 1991年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 第2分冊. 433-434 (1991)