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1991 Fiscal Year Annual Research Report

新しい自己潤滑性プラスチック歯車の開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 03555034
Research InstitutionMiyagi National College of Technology

Principal Investigator

小野 尭之  宮城工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (30005342)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 将積 一夫  同和鉱業(株), 研究開発本部, 研究開発課長
丹野 浩一  宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (50042247)
赤沢 真  宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60005379)
庄司 彰  宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40042246)
Keywordsプラスチック / 歯車 / 自己潤滑性 / 金属ガリウム / メルトフロ-インデックス / 摩耗試験 / 静摩擦係数 / 接触角
Research Abstract

ナイロンやポリアセタ-ルなどの素材に二硫化モリブデンや黒鉛,フッ素樹脂などの固体潤滑剤を充填した自己潤滑性プラスチック歯車が製造されるようになってきたが,摩耗・摩擦特性,成形加工性,機械強度などの物性の,より一層の向上が強く要望されている。
本研究はプラスチック材料との関わりがこれまで全く検討されていないメタルやレアメタル,その他の粉末をプラスチック材料に微量添加し,複合化させることによって,その相互作用,潤滑のメカニズムを明らかにし,潤滑特性,成形加工性,耐久性などに優れた全く新しい複合材料を創製し,新しい自己潤滑性プラスチック歯車として実用化を図るものである。
本年度は低密度,高密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ナイロン12,ポリアセタ-ル,ポリフェニレンスルフィド,ABS樹脂などのプラスチック素材に金属ガリウム粉末を0.01〜0.05重量%の微量添加,複合化し,得られた材料について成形性を示すメルトフロ-インデックス,シリコンカ-バイド研磨紙を用いた摩耗試験,鋼板との静摩擦試験,さらに水との接触角などの各種測定を行なった。その結果,ポリアセタ-ル,ポリフェニレンスルフィドなどの素材ではメルトフロ-インデックスが増大し,射出成形性が著しく改良されること,ナイロン12,ポリプロピレン,ポリエチレンでは摩耗量が減少し,耐摩耗性がかなり向上すること,ナイロン12,高密度ポリエチレンで静摩擦係数が減少し,耐摩擦特性が大幅に改善されること,また,ナイロン12,ポリプロピレンなどで水との接触角が増大し,揆水性が改良されることなど非常に興味ある結果が得られた。今後,他の充填剤についても種々検討を加えて自己潤滑特性に優れた材料を見い出し,これらを歯車に成形し,プラスチック歯車としての性能評価を行なって実用化試験を進める予定である。

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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