1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03555036
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
菊山 功嗣 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大見 厚志 アイシン精機(株), 第一技術研究所, 主査
片桐 秀典 トヨタ自動車(株), 部品開発部, 担当員
熊田 喜生 大豊工業(株), 第一開発部, 次長
西堀 賢司 大同工業大学, 助教授 (50115614)
長谷川 豊 名古屋大学, 工学部, 助手 (20198732)
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Keywords | メカトロニクス / 磁性流体 / 流体継手 |
Research Abstract |
磁性流体は磁界に強く引き付けられる特殊な流体であり,回転軸の防塵用シ-ルとしてコンピュ-タ磁気ディスク装置や真空装置などに使用されているが,トルク伝達用としての応用は少ない.一方従来から,トルク伝達用として電磁クラッチや油を用いた流体継手,粘性流体を利用したビスカスカップリングが知られている.しかし,電磁クラッチには摩耗のため耐久性が悪く,ビスカスカップリングではトルクの伝達の有無を制御できない等の問題点がある. 本研究は,作動流体に磁性流体を使用し,外部からの信号によって磁場を変化させ,トルク特性を制御させることのできるトルク伝達可変機構を試作し,その基本特性を解明することを目的とした.直径110mm,厚さ2mmのアルミ円板を円筒内に入れ,そのケ-シングとの隙間を6mmにして隙間には磁性流体を封入し,外部から磁場をかけた.磁場は,電磁コイルに1.5Aの電流を通じて発生させた.隙間内の磁性流体はその分量を変化させ,磁場の強度と遠心力のバランスから隙間内を自由に流動できるようにしてある.また円板とケ-シングとの隙間は1〜6mmに変化させた.以上の装置により,以下の成果が得られた. 1.外部からの信号によって磁場を変化させ,トルクの制御が可能であることがわかった. 2.磁性流体の量が少ないと,磁場によるトルク発生は小さいが,磁場の有無による変化割合は大きい. 3.磁性流体の量が増すと,磁場によるトルク発生は増すが,磁場によるトルクの変化割合は減少する.
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