1992 Fiscal Year Annual Research Report
力制御に基づく組立作業のためのロボットアームの開発
Project/Area Number |
03555048
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 恒夫 京都大学, 工学部, 教授 (60026177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横小路 泰義 京都大学, 工学部, 助教授 (30202394)
杉江 俊治 京都大学, 工学部, 助教授 (80171148)
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Keywords | ロボットアーム / 力制御 / 組立作業 |
Research Abstract |
本研究は、ロボットの組立作業への応用を進めるためには、ロボットアームの力制御技術の確立が必要であるとの認識のもとに、力制御に適した機構をもつロボットアームの試作、制御アルゴリズムの確立、および組立作業解析に基づく作業計画とその実施のための視覚利用方式の確立を目的としたものである。本年度の研究実績はつぎのように要約される。 (1)制御システムとソフトウエアの開発。前年度に試作した組立作業用力制御ロボットシステムの電気系の配線等を完成させ、腕部の水平方向2軸は動作制御可能なことを確認した。他の4軸は未完成であるが、腕部2軸での水平面内での実験が可能な状態になっている。 (2)力制御動作の基礎的実験。力制御方式は、コンプライアンス制御方式とハイブリッド制御方式に分けることができる。この2方式にはそれぞれ長所、短所があり、できればなめらかに切り替え可能とすることが望ましい。このような一つの制御アルゴリズムを考案し、(1)で開発した制御システムを用いて、実験的にその有効性を検討した。なお組立作業の基礎実験は次年度に持ち越しとなった。 (3)組立作業の解析と計画手法の確立。組立作業の計画の自動生成のための方法論として、我々は先に対象物とその環境間の接触状態の変化表す接触状態遷移ネットワークの各パスに遷移の困難度を表す評価関数を与えその総和を最小にすることによって最適な組立手順を決定する方法を提案している。今回さらに各接触状態間を移動するための時間軌道を決定する方法を提案し、数値シミュレーションによってその有効性を検証した。 以上の成果により平成4年度の研究計画は、組立作業の基礎実験を除いては、一応遂行できたものと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 吉川 恒夫: "対象物押し操作にもとづく摩擦力分布の推定法" 日本ロボット学会誌. 10. 632-638 (1992)
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[Publications] 吉川 恒夫: "拘束状態遷移難度に基づくロボットによる組立作業の計画法" システム制御情報学会論文誌. 5. 283-293 (1992)
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[Publications] Tsuneo Yoshikawa: "Dynamic Hybrid Control of Manipulators Considering Object Dynamics" Proceedings of the Second International Symposium on Measurement and Control in Robotics (ISMC'92). 597-604 (1992)