1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03555065
|
Research Institution | SALESIAN POLYTECHNIC |
Principal Investigator |
小島 勉 育英工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (20072168)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大杉 功 育英工業高等専門学校, 一般物理, 講師 (70142627)
広山 信朗 育英工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (70072171)
|
Keywords | 二けい化鉄 / 熱電半導体 / 熱発電素子 / 熱起電力 / 内部抵抗 / 耐熱試験 / 相変態 / 焼結体 |
Research Abstract |
鉄けい化物FeSi_2は原料が資源的に豊富であり、耐熱性、耐酸化性に優れているので、この材料で作られた熱発電素子は、ガス・石油暖房機、ガス風呂等の温度制御装置あるいは強制排気装置の電源への利用が期待されている。本研究の目的は、FeSi_2熱発電素子の実用化に際して解決しなければならない問題を調べて解決し、具体的な応用例を提示することである。平成3年度は、計画に沿って1.熱発電材料、熱発電素子の作製、2.熱発電素子の耐久試験、3.熱発電素子の劣化現象の分析を行った。 1.Fe_<1-x>Mn_xSi_2(0≦×≦0.10),Fe_<1-y>Co_ySi_2(0≦y≦0.10)の焼結体の作製 (1)焼成を1203-1443Kの温度範囲で実施したところ、焼結体の密度、耐久性を考慮して、1428-1443Kの焼成温度が適していることがわかった。(2)焼結体を金属から半導体にするために相変態点以下で熱処理を行うが、熱処理の最適条件は、Co添加焼結体では1121Kにおいて7.2×10^4s(20h)以上、またMn添加焼結体では1095-1120Kの温度範囲で1.5×10^5s(42h)以上であった。 2.電気炉加熱試験と都市ガス連続加熱試験 (1)1200Kで電気炉加熱試験を行った結果、密度90%未満の試料では、時間の経過と共に抵抗が増加の傾向を、また熱起電力は減少の傾向を示した。(2)1000-1200Kで都市ガス連続加熱試験を行った結果、密度90%未満の試料では1000h以内で90%が劣化(内部抵抗が初期値の5%以上変動したもの)した。 3.劣化現象の分析 X線回折による分析の結果、FeSi_2の酸化が進むにつれて、SiO_2,Fe_2O_3およびFeSiの増加を確認した。
|
Research Products
(1 results)