1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03555099
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大楠 丹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70038537)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (00161026)
経塚 雄策 九州大学, 総合理工学研究科, 教授 (80177948)
|
Keywords | 大型浮体式海洋構造物 / 波浪長期予測 |
Research Abstract |
浮体式人工島のような超大型の浮体構造物が実現するためには、その長期間の安全性を正確に評価する方法が必要である。本研究では構造物の設置される沿岸域の海象を設定し、そこにおける浮体式の超大型構造物の挙動を正確に推定し、安全性を評価する手法を完成することを目指した。 本年度の研究成果は次のとうりである。 (1).海底が傾斜していることの影響を受ける海洋構造物、特に非常に多数の浮体で構成される超大型構造物に作用する波力の理論計算法を完成した。この方法では、海岸近くにおける砕波の影響を合理的に考慮している。また漂流力などの2次のオーダの波力も計算できる。 (2).応用力学研究所の観測塔で計測された波浪観測値を用いて、沿岸波浪の長期予測を試みた。データ数が十分ではないが、推定信頼度の評価をした長期予測値が得られている。本予測値を用いて、(1)の方法と組み合わせると、沿岸域における超大型海洋構造物の挙動に関する長期予測が可能となる。 (3).超大型浮体式海洋構造物が多数の要素で構成されている時、その周囲の波の分布を推定し、構造物に作用する衝撃的な波圧を計算する方法をあたえた。 (4).浮体式人工島の海洋波浪中のシミュレーションプログラムを完成し、周囲の波の状態なども視覚的にコンピュータ画像に表示し、安全性の評価に用いることができるようになった。
|