1991 Fiscal Year Annual Research Report
柱体改良された軟弱地盤の掘削時変形に関する基礎的研究
Project/Area Number |
03555110
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木村 孟 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣岡 明彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (70238400)
末政 直晃 東京工業大学, 工学部, 助手 (80206383)
竹村 次朗 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40179669)
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Keywords | 軟弱地盤 / 柱体改良地盤 / 掘削 / 遠心模型実験 / 変形 / 矢板 |
Research Abstract |
近年、軟弱地盤の掘削に対して予め柱体改良を地盤に施すケ-スが増えている。しかし、掘削時の柱体改良工法については未だ明確な指針が得られていないため、予期せぬ変形や地盤破壊が発生する例も生じている。本研究は、小型模型地盤に自重の効果を付与することのできる遠心模型実験装置を用いて、柱体改良された軟弱地盤の掘削実験を行い、設計上有用な知見を得ることを目的としている。 本年度は特にI)柱体改良模型地盤の作成と強度一様地盤の掘削時安定性について、並びにII)模型掘削装置の開発に重点を置き、以下の点が明らかになった。 I)実験は、まずカオリン試料を用いて80kPa圧力で強度一様地盤を作成し、これに種々の根入れを有する矢板を挿入し、改良地盤の場合には所定の改良率で改良体を地盤内に打設した後、深さ8cmの掘削を施す。この模型地盤を遠心装置内に取り付け、遠心加速度を上昇させることによって自重崩壊させた。ここで矢板の根入れ長は掘削深の0,0.5,1.0倍とし、地盤改良率は10,20%とした。これらの結果、強度一様地盤の場合には、1)崩壊加速度は50g前後であり、根入れ長に余り依らないこと、2)地盤改良の効果は低改良率に於いては余り認められず、これは改良体打設時の地盤の乱れが原因であること等が明らかとなった。また3)カオリンと石膏とを種々の割合で混合・固化させることによって広範囲な強度を有する模型改良体を安定的に作成できることが分かった。 II)模型掘削装置は遠隔操作によって遠心力場内の模型地盤を掘削するための装置である。高トルクのステッピングモ-タを3基搭載することにより、比較的高速度で正確な掘削を行うことが可能となった。今後、強度増加地盤においてもI)と同様な掘削実験を行い、一様地盤の結果と比較・検討する予定である。
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