1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03555137
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
金子 勝比古 熊本大学, 工学部, 助教授 (20128268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 清 トーキン(株), 仙台研究所, 副部長
平田 篤夫 西松建設(株), 技術研究所, 研究員
小池 克明 熊本大学, 工学部, 助手 (80205294)
尾原 祐三 熊本大学, 工学部, 助教授 (50135315)
西田 稔 熊本大学, 工学部, 助教授 (90183540)
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Keywords | 形状記憶合金 / TiNi合金 / 可逆形状記憶効果 / 岩石静的破砕 / 岩石破砕器 |
Research Abstract |
可逆形状記憶合金を圧力源とした岩石静的破砕器に関する一連の研究を実施した。本年度の主要な成果は次のようである。 1.TiNi合金の可逆形状記憶処理法に関する実験的検討を行い,母相状態における操り返し圧縮載荷処理法の有効性を確認した。特に,合金の塑性ひずみと可逆形状記憶効果との関係を実験的に明らかにし,この関係を用いた最適可逆処理法を提案した。そして,この処理法をTi-50.5Ni加工熱処理材に適用し,可逆回復応力420MPa,可逆回復ひずみ2%を達成した。 2.上記の成果をもとにして,可逆形状記憶合金を圧力源とした岩石破砕器を試作し,その性能を実験的に確認した。とくに,冷却は液体チッ素冷却もしくは液化炭酸ガス冷却が有効であり,加熱はブロックヒータもしくは熱湯加熱が有効であることを明らかにした。また,破砕実験はモルタル供試体3個を用い,いずれも加熱後数十秒以内に破断が確認され,実験後のTiNi合金の可逆形状記憶特性に変化は認められなかった。 3.ボアホールを利用した岩石静的破砕のメカニズムに関する理論的検討を行った。そして,岩石静的破砕では,発生・伸長するき裂のプロセスゾーンの取り扱いが重要であること,岩石の破砕形態は圧力源の剛性に依杉することなどを明らかにした。また,破砕対象岩石の引張強度,破壊エネルギー,寸法などから,破砕圧を決定する破砕設計式を提案した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 山内 清: "TiNi形状記憶合金を圧力源とした静的岩石破砕器の開発" 日本金属学会会報. 31. 550-552 (1992)
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[Publications] M.Nishida: "Static Rock Breaker using Two Way Shape Memory Alloy" Proc.of Int.Conf.on Martensitic Trausformations. 1. 20-25 (1992)