1992 Fiscal Year Annual Research Report
粉体スプレー積層法による多機能複合セラミックスの開発
Project/Area Number |
03555146
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川崎 亮 東北大学, 工学部, 助教授 (50177664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真壁 英一 (株)真壁技研, 研究開発部, 部長
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Keywords | 粉体スプレー積層法 / 傾斜組成制御 / 多機能 / 複合セラミックス |
Research Abstract |
最近、窒化物や炭化物その他の超耐熱セラミックスの進歩は著しく、さらに粒子およびウィスカーの複合化による高強度化、高靭性化の研究が進められている。従来、強度および信頼性を高めるため原料粉末の微細化、高純度化が進められ、また、粒子およびウィスカー混合複合材もいかに均一に分散混合するかが中心的研究課題であった。しかし、宇宙・航空および核融合開発において材料の使用環境は非常に苛酷なものとなり、材料に要求される機能が多重化し、均質な複合材料では対応できなくなってきている。また、人類の歯の構造は、中心部は多孔質で生体との順応化に適し、表面は緻密で強度および耐摩耗性に優れている。以上のように機能複合の重要性が認識され、均一な複合材料とは異なり、材料特性を空間的に分布させた多機能複合材料の開発が不可欠になりつつあると考えられる。本研究は、粉末の混合を極めて滑らかに変化させることができ、かつ、ねらいとする空間分布となるように粉末粒子を積層制御することが可能な粉末積層制御装置を開発し、これにより材料特性を空間的に分布させた多機能複合材料の開発を目的としている。 平成4年度は前年度に開発した粉末積層制御装置を用い、金属・セラミックス粉について混合比を滑らかに変化させながら積層できることを検証した。また、これまでの基礎研究から、金属/セラミックス形の熱応力緩和、耐熱衝撃性および耐酸化性を有する多機能複合材料を応用例として、有限要素法解析により決定した熱応力緩和のための最適組成分布になるように噴射積層充填し、さらに焼結緻密化と評価を行い、目的とした機能を達成しているかどうかを明らかにした。
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