1993 Fiscal Year Annual Research Report
粉体スプレー積層法による多機能複合セラミックスの開発
Project/Area Number |
03555146
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
渡辺 龍三 東北大学, 工学部, 教授 (20005341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真壁 英一 (株)真壁技研, 研究開発部長
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Keywords | 材料加工 / 粉末冶金 / 複合材料 / 傾斜機能材料 / スラリー積層 / 材料設計 / 特性向上 |
Research Abstract |
従来の均一な複合材料とは異なり、材料特性を空間的に分布させた多機能複合材料の開発が不可欠になりつつある。本研究では、粉末の混合比を極めて滑らかに変化させることができ、かつ、ねらいとする空間分布となるように粉末粒子を積層制御することが可能な粉末スプレー積層制御装置を開発し、これにより特性の優れた多機能複合セラミックス材料を創製することができた。 具体的に、まず、3次元移動可能な積層ステージとコンピュータ制御による粉末混合と供給システムを取り組んだ粉体スプレー積層制御装置を作製し、積層制御のコンピュータプログラムを開発した。次に、これまでの基礎研究から、セラミックス系/金属系の熱応力緩和、耐熱衝撃性および耐酸化性を有する多機能複合材料を応用例として取り上げた。コンピュータによってエタノール溶液を用いたサスペンション中のセラミックス粉と金属粉の配合比を連続に変化させながら、予熱された基板に噴射積層充填することにより板状と円柱状の粉末積層体を作製し、加圧焼結法により緻密な焼結体を得た。焼結体についての組織観察の結果、有限要素法解析により決定した熱応力緩和のための最適組成分布を実現でき、また、本プロセスでは最小10ミクロンの厚さまで組成制御が可能であることが分かった。本プロセスで作製した複合材料(いわゆる、傾斜機能材料)はジルコニア単体より優れた破壊特性および耐熱衝撃特性を有することも明らかにした。
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[Publications] H.Yamaoka et.al,A.Kawasaki,R.Watanabe: "Fabrication of Functionally Gradient Material by Slurry Stacking and Sintering Process" Ceramic Transactions,“Functionally Gradient Materials". 34. 165-172 (1993)
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[Publications] A.Kawasaki,R.Watanabe,M.Tanaka: "Powder Metallurgical Fabrication of SiC-AIN/Mo Functionally Gradient Material" Ceramic Transactions,“Functionally Gradient Materials". 34. 189-196 (1993)