1991 Fiscal Year Annual Research Report
光学活性グリシド-ル製造のためのパン酵母還元反応系の実用化
Project/Area Number |
03556017
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
北辻 栄太郎 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (80019116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉井 英文 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (60174885)
米谷 正 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (60042842)
西村 久孝 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (10042805)
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Keywords | パン酵母 / 不斉還元反応 / 光学活性アルコ-ル / 大量製造法 |
Research Abstract |
1.好気的条件下エタノ-ルをエネルギ-源とするパン酵母還元反応の機構 ミニジャ-ファ-メンタ-(内容積2および10リッタ-)を用い空気供給量および攪拌速度を制御しつつ種種の条件下でアセト酢酸エチルの還元を実施し、同時にそれらの条件下での酸素供給速度を求めた。その結果、本還元系において律速となるのは酸素が関与する補酵素(NAD(P)H)再生系であることが明らかとなり、このことは次に述べるパン酵母還元法の実用化に大きな指針を与えることになった。 2.気泡塔型反応器を用いた実用的パン酵母還元法 内径15.5cmのアクリル製気泡塔型反応器(内容積20リッタ-)に底からセラミックフィルタ-を通して空気を供給する方法によるパン酵母還元法の実用化を検討した。アセト酢酸エチルの不斉還元反応をモデル反応とし空気供給量、パン酵母量、基質およびエタノ-ルの添加方法について詳細に検討を加え,それらに関する最適条件を決定した。その結果、反応液量10リッタ-、空気供給速度25リッタ-/分、パン酵母1120gを用いて600gのアセト酢酸エチルを還元し、400g(化学収率67%)で光学純度99%以上の(S)-(+)-3-ハイドロキシブタン酸エチルを得ることができた。この方法は反応操作がきわめて簡便でまた基質をを大量に扱える方法であり、筆者らが近年開発した好気的条件下エタノ-ルをエネルギ-源とするパン酵母還元反応系の実用性を実証することができた。 3.上に述べた方法による光学活性グリシド-ル誘導体を製造するための基質について多方面から検討を加えた結果、現在1-クロロ-3-アセトキシプロパノンを選択し研究を進めている。
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