1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03556036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蔵田 憲次 東京大学, 農学部, 助教授 (90161736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄野 浩資 岩手大学, 農学部, 助手 (90235721)
荊木 康臣 東京大学, 農学部, 助手 (50242160)
後藤 英司 東京大学, 農学部, 助手 (00186884)
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Keywords | 画像処理 / 不定胚 / 人工種子 / 細線化 / 自動化 / 電気泳動 / 誘電泳動 |
Research Abstract |
本研究は良質な不定胚を省力的に大量生産する装置の開発を目的とする。この装置の特色は、不定胚の画像解析機能を有し、不定胚培養の最終段階で優良不定胚だけを個々の不定胚の画像解析結果に基づき選別する機能を持つ点にある。 昨年度までに、優良不定胚選別のための画像処理アルゴリズムの基本的な開発は終了している。本年度は、そのアルゴリズムをインプリメントした実際の優良不定胚選別装置の開発と主に取り組んだ。装置の概要は次のようである。不定胚1つ1つを画像処理する必要があるため、不定胚を個別に画像取り込み部に流下させた。そのために光センサーなどによる流路内の不定胚の存在の検定ユニットを試作した。画像取り込み部に達した不定胚は、画像解析され、その結果により流路が切り替えられた。1つの不定胚の処理が終了するまで、次の不定胚がこの処理過程に入らないように工夫した。開発した装置による選別結果の概略は次のようである。正常および奇形な不定胚を含んだ培養液(正常な奇形胚の率:20%)を本選別装置で処理した。その結果、正常な不定胚の率は約60%に向上し、本装置の有効性が確認できた。しかし、正常率が100%でなかったことに示されるように、多くの改良すべき点も明らかとなった。主だった改良点は、画像処理アルゴリズムの改良、画像取り込み部を通過するときの不定胚の向きを統一すること、不定胚を1つ1つに不離することの不完全さの克服などである。今後、これらの課題と取り組むと同時に、本装置により選別された不定胚の発芽試験を行い、その結果からアルゴリズムの改良を行う予定である。 また、電気泳動、誘電泳動による不定胚のハンドリングの基礎的な試験をした。その結果、誘電泳動によるハンドリングが有望であることがわかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Kurata,H.Shono: "An application of Fourier descriptor for selecting somatic embryos" Acta Horticalturae. 319. 591-594 (1992)
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[Publications] H.Liyanage,K.Kurata: "Relation between the shape of carrot somatic embryos and their quality plant regeneration" Acta Horticulturae. 319. 267-272 (1992)
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[Publications] K.Kurata,Y.Futaya: "Automation of selecting embryogenic callus by sieving" Acta Horticulturae. 319. 563-566 (1992)
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[Publications] K.Kurata,Y.Ibaraki: "Automatic selection of quality somatic embryos based on image processing" Transactions of ASAE.