1991 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経系ニュ-ロン活動の光学的高分解能1020チャネル同時測定システムの作製
Project/Area Number |
03557006
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
神野 耕太郎 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (40025630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 哲郎 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40153845)
廣田 秋彦 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (50156717)
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Keywords | 中枢神経系 / ニュ-ロン活動 / 光学的測定 / 1020チャネル同時測定システム |
Research Abstract |
当研究室で、現在用いている装置は、光学系に大型の光学顕微鏡を用いて組み立てられている。膜電位感受性色素で染色した被検体を顕微鏡のステ-ジに固定し、実像面にセットした12×12素子フォトダイオ-ドアレイで吸光変化をディテクトする。ディテクトされた光学的シグナルを電気シグナルに変換し、増幅して128チャンネルデ-タ-レコ-ディングシステムとコンピュ-タ-を用いて同時記録する。この装置を基本にして、1020チャネル同時測定システムの作製に着手した。 現在市販されているマトリックスアレイ型フォトダイオ-ドで最もエレメント数が多いのは、浜松ホトニクス社製のS3805で、16行16列256素子である。われわれは、まず、独自に開発したソフトウェアを用いてのコンピュ-タ設計により、シリコン上での配線を工夫する事で、配線の密度を変えることなくS3805で75%である受光率を34行34列1020素子のフォトダイオ-ドで81%に引き上げられることを見いだした。この設計図をベ-スに浜松ホトニクス社に特注して受光素子を作製した。フォトダイオ-ドアレイからの1000本を越える出力線は、汎用コネクタのついた特製の基板に直接ボ-ディングすることとした。さらに、これに接続するIVコンバ-タの設計を行なった。物理的大きさに加え、放熱、ノイズ対策、故障時の対応、コストなど多方面から検討した結果、32回路分を4層基板に表面実装し、それを2階建て構造にして64回路分一まとめにする方法を用いることとした。基本設計に基づき、テスト回路を作り、予定した性能を満たすことを確かめた後、リケイ電子(株)に特注し、IVコンバ-タ基板を作製し部品を実装した。これに並行して、電気的にシ-ルドが十分取れ、かつ放熱効果にも優れたシャ-シケ-スを成茂製作所(株)と相談しながら開発し、作製した。現在IVコンバ-タからの出力を増幅する増幅器の基本設計に着手したところである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kamino.K.: "Optical approaches to ontogeny of electrical activity and related functional organization during early heart development." Physiological Reviews. 71. 53-91 (1991)
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[Publications] Sakai,T.,Komuro,H.,Katoh,Y.,Sasaki,H.,Momose-Sato,Y.& Kamino,K.: "Optical determination of impulse conduction velocity during development of embryonic chick cervical vagus nerve bundles." Journal of Physiology (London). 439. 361-381 (1991)
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[Publications] Komuro,H.,Sakai,T.,Momose-Sato,Y.,Hirota,A.and Kamino,K.: "Optical detection of postsynaptic potentials evoked by vagal stimulation in the early embryonic chick brain stem slice." Journal of Physiology (London). 442. 631-648 (1991)
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[Publications] Momose-Sato,Y.,Sakai,T.,Komuro,H.,Hirota,A.and Kamino,K.: "Optical mapping of the early development of the response pattern to vagal stimulation in embryonic chick brain stem." Journal of Physiology (London). 442. 649-668 (1991)
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[Publications] Momose-Sato,Y.,Komuro,H.,Sakai,T.,Hirota,A.and Kamino,K.: "Optical monitoring of cholinergic postsynaptic potential in the embryonic chick ciliary ganglion using a voltage-sensitive dve." Biomedical Research. 12,Suppl.2. 139-140 (1991)
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[Publications] 神野 耕太郎: "神経科学レビュ-5" 医学書院、東京 伊藤 正男、楢林 博太郎編, 340 (1991)