1991 Fiscal Year Annual Research Report
シアノバクテリアの大量培養システムの開発と医薬品開発への応用
Project/Area Number |
03557024
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
中野 昌康 自治医科大学, 医学部, 教授 (70048958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 誠 茨城大学, 農学部, 助教授 (10007792)
滝 龍雄 北里大学, 衛生学部, 助教授 (70049097)
斎藤 慎二 自治医科大学, 医学部, 助手 (50195989)
松浦 基博 自治医科大学, 医学部, 助教授 (20150089)
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Keywords | シアノバクテリア / ミクロキスチス / 抗菌活性物質 / 腫瘍壊死因子 / 培養法 / Microcystis aeruginosa / ミクロキスチン / 凍結保存法 |
Research Abstract |
1.大量培養法の検討 10リットル・ガラスタンクでの大量培養法の検討を行なった。実験には主にMicrocystis aeruginosa k-139株を用いた。今年度は照度(2000〜10000ルックス)と通気量(1.5〜10リットル/分)の関連と培地pHの制御について検討した。その結果これまでの静置培養法では1g/10リットル培養の菌体収量であったものを、通気量:9リットル/分、照度:1万ルックスおよびpHコントロ-ル:pH9〜10の条件で、約5倍の菌体収量(4.9g/10リットル)を上げることが出来た。また大量培養法により肝毒素であるミクロキスチンを高収率で生産することに成功した。 2.薬理活性物質のスクリ-ニング 分離株からの抗菌活性物質のスクリ-ニングを行なった。霞ヶ浦より分離したミクロキスチス株菌体抽出物に細菌に対する抗菌活性を認めた。現在抗菌活性物質の分離・精製を行なっている。 一方、分離株菌体破砕物中にマクロファ-ジからの腫瘍壊死因子産生を誘導する活性画分の存在が示唆された。尚、本菌にエンドトキシン活性は認められない。現在この活性画分の分離・精製を進めている。 さらに、菌体破砕中にはBリンパ球に対してマイトジェン活性を有する物質が含まれていることを見出した。 3.菌株の分離とその保存法の検討 霞ヶ浦からシアノバクテリア株の分離を行ない、また東大あるいはパスツ-ル研究所からも保存株を入手した。さらにこれまで凍結保存が難しかったミクロキスチス株の凍結保存法を検討中であり、現在3ヶ月間凍結保存した株の生存を確認している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nakano,Y.et al.: "Neutralization of microcystin shock in mice by tumor necrosis factor alpha antiserum." Appl.Environ.Microbiol.57. 327-330 (1991)
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[Publications] Shirai,M.et al.: "Toxicity and toxins of natural blooms and isolated strains Microcystis spp.(Cyanobacteria)and improved procedure for purification of cultures." Appl.Environ.Microbiol.57. 1241-1245 (1991)
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[Publications] Harada,K.et al.: "Isolation of two toxic heptapeptide microcystins from an axenic strain of Microcystis aeruginosa,K-139." Toxicon. 29. 479-489 (1991)
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[Publications] Shirai,M.et al.: "Mass culture of unicellular cyanobacteria,Microcystis spp." Appl.Enviroe.Microbiol.
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[Publications] Shirai,M.et al.: "Release of microcystin from Microcystis cells." Appl.Environ.Microbiol.