1991 Fiscal Year Annual Research Report
時間分解蛍光イムノアッセイによる高感度・広測定域サイトカイン測定系の開発
Project/Area Number |
03557027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉崎 和幸 大阪大学, 医学部, 助手 (90144485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高津 聖志 熊本大学, 医学部, 教授 (10107055)
安藤 駿作 (株)林原生物化学研究所, 藤崎研究所, チーフディレクター
松島 綱治 金沢大学, がん研究所, 教授 (50222427)
栗谷 太郎 大阪大学, 医学部, 助手 (30161756)
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Keywords | DELFIA / Fluoro immunoassay / Europium / cytokines / IL-6 / IL-8 / TNF-α |
Research Abstract |
1.DELFIAによるアッセイ系の確立 本年度はIL-6、IL-8、TNF-αの測定系をDELFIA(Dissociation Enhanced Lanthanide Fluoroimmunoassay)にて確立することができた。IL-6の場合はヤギ抗IL-6を固相抗体に、マウスモノクロ-ナル抗体をユ-ロピウム(Eu)ラベル抗体として確立した。感度として0.5fg/mlより測定可能で10^4オ-ダ-まで直線の標準曲線が得られた。IL-8の場合はマウスモノクロ-ナル抗体を固相抗体に、ウサギ抗IL-8抗体をEuラベル抗体とし、10pg/mlより測定可能で10^4オ-ダ-まで直線的に標準曲線が得られた。TNFαの場合は抗原結合部位の異なる、マウスのIgG、IgMモノクロ-ナル抗体を両抗体とし、1pg/mlより10^4オ-ダ-まで直線の標準曲線が得られた。標準曲線はrecombinant IL-6、IL-8、及び純化TNFαを用いて作成したが、細胞培養上清を用いた測定には十分使用することが可能であった。なお、Euの抗体へのラベルにはいずれの抗体を用いてもEu/protcinモル比が5-10mol/抗体にすることができ安定してラベルが可能となった。 2.生体材料測定について TNFαの場合は血清中の測定が全く問題なく可能である。即ち添加回収、希釈曲線等理論通りに測定が可能である。IL-8の場合も血清中IL-8の測定は可能であるが、添加回収が多少血清により異なる。これは加えるrIL-8が塩基性で様々の蛋白に結合するためかもしれない。血清中のIL-6は本法では測定困難である。種々の血清で測定系に修飾が生じ、希釈曲線が直線とならない場合も生じる。これは、IL-6の場合血清中にIL-6を結合する蛋白が多く存在するためと思われる。即ち可溶性のIL-6受容体、α2-macro globuline等が存在する。次年度にこの可溶性IL-6受容体の測定系を確立し、その結合能等を検討する。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Numata,Y.: "Case report:Interleukin-6 positive follicular hyperplasia in the lymph node of a patient with rheumatoid arthritis." Am.J.Hematol.36. 282-284 (1991)
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[Publications] Tono,T.: "Interleukin 6 levels in bile following liver transplantation." Transplant.Proc.23. 630-631 (1991)
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[Publications] Ohzato,H.: "Interleukin-6 as a indicator for the inflammatory status:Detection of serum levels of intelrleukin-6 and C-reactive protein following surgical operation." Surgery. 111. 201-209 (1992)
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[Publications] Ogata,A.: "New highly sensitive immunoassay for cytokines by dissociation-enhanced lanthanide fluoroimmunoassay (DELFIA)" J.Immunol.method.(1992)
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[Publications] 吉崎 和幸: "IL-6と自己免疫現象" 臨床科学(世界保健通信社). 27. 1179-1188 (1991)
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[Publications] 吉崎 和幸: "臨床医(中外医学社)" 成熟B細胞の抗体産生細胞への分化. 17. 1617-1619 (1991)
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[Publications] 田合 ひろみ: "IL-6の生体内機構と疾患" Annual Review免疫1991(中外医学社), 11 (1991)
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[Publications] 吉崎 和幸: "リンパ増殖性疾患とサイトカイン" Annual Review免疫1991(中外医学社), 7 (1991)
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[Publications] 吉崎 和幸: "IL-6" サイトカイン-基礎から最新情報まで-(日本医学館), 8 (1991)
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[Publications] 緒方 篤: "IL-6の測定法" 免疫研究ハンドブック(中外医学社), (1991)