1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03557064
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡 正典 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (20088537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤沢 章 京セラ株式会社, バイオセラム事業部
堤 定美 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助教授 (00028739)
池内 健 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (30026223)
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
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Keywords | 人工関節軟骨 / 人工骨 / 表面置換型人工関節 / 潤滑 / 人工材料への骨進入 / ショック吸収機能 |
Research Abstract |
PVAを液相の間に多孔性の人工骨孔内に含浸させゲル硬化過程で両者を結合することにより人工骨・軟骨複合材料を作成し新しい表面置換型人工関節を開発する目的で行った研究成果は下記の通りである。 1.PVAハイドロゲルの改良:PVAの重合度やannealingの温度と時間を変更するなど様々の工夫をすることによりPVAゲルの引張り強度,耐摩耗性の向上を得ることができた。 2.PVA原液の人工骨孔内への含浸:多孔性人工骨としてチタンファイバーメッシュを選び,チタンファイバーの孔径と孔形を改良し,PVAの含浸と新生骨進入に最適の人工骨に改良した.しかし,含浸させたPVAがゲル硬化過程で縮小し,結合強度が減弱するという,新たな問題の解決に当たりつつある. 3.新しいFEMソフトを用いた股関節の応力解析により新しい表面置換型人工関節によって生体関節に似た応力分布の得られることを明らかにし,またインプラントした人工骨周囲の骨リモデリングについてもFEMによるシミュレーションを行った. 4.ガラス板と材料表面間の隙間が荷重を加えることによって如何に変化するかをレーザー変位計を用いた新しい試験装置により検索しPVAゲルではより広い隙間がより長時間保たれ,液体膜潤滑の可能な材料であることを確かめた. 5.人工骨軟骨複合材料を作成し,犬の膝関節にインプラントする手術を行った.
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Research Products
(29 results)
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[Publications] J.Delecrin: "Measurement of Synovial Fluid Volume:A New Dilution Method Adapted to Fluid Permeation from the Synovial Cavity." J.Rheumatology. 19(11). 1746-1756 (1992)
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[Publications] M.Oka: "Biomechanics of Natural and Artificial Joints." Biomechanics in Orthopedics. 282-298 (1992)
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[Publications] M.Oka: "Low wear Rate of UHMWPE Against zirconia Ceramic(Y-PSZ)." Bioceramics. 5. 373-379 (1992)
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[Publications] K.Ohura: "Bioactivity of CaO SiO_2 glasses added with various ions." J.Materials Science. 3. 95-100 (1992)
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[Publications] K.Shimizu: "Time Dependent Changes in the Mechanical Pro-parties of Zirconia Ceramics." Bioceramics. 5. 353-359 (1992)
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[Publications] Y.Matsuda: "Severe Metallosis Observed 17 Years after Replacement of the Knee with a Tumor Prosthesis:A Case Report." J.long-term effects of Med.Implamts. 1. 295-303 (1992)
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[Publications] Y.Matsusue: "In vitro and in vivo studies on bioabsorbable ultra-high-strength poly(L-lactide)rods." J.of Biomedical Materials Research. 26. 1553-1567 (1992)
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[Publications] 外村 孝次: "関節面の接触を考慮した応力解析ー表面置換型人工股関節のデザインについてー" 生体材料. 10(3). 122-136 (1992)
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[Publications] 速水 尚: "関節材料の衝撃吸収能に関する研究1ー音響加振式損失係数測定装置の試作ー" 生体材料. 10(6). 311-318 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "生体関節と人工関節の負荷機構(第4報)" 整形外科バイオメカニクス. 13. 343-347 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "生体関節と人工関節の潤滑機構(第4報)" 整形外科バイオメカニクス. 13. 375-380 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "骨軟骨接合部の力学的結合について" 整形外科バイオメカニクス. 13. 299-304 (1992)
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[Publications] 池内 健: "人工股関節の潤滑状態" 整形外科バイオメカニクス. 13. 327-330 (1992)
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[Publications] S.Takahashi: "Changes of intraosseous vasculature and peri-vascular bone to ssue following different doses of IOR." Strahlentherap.Onkol.168. 461- (1992)
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[Publications] S.Yoshii: "Glass-Ceramic implant in Acetabular Bone Defect:An Experimental Study." J.appl.Biomaterials. 3. 245-249 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "人工関節軟骨-〔誌説〕" 日本リウマチ関節外科学会雑誌. 11(3). 209-210 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "生体関節と人工関節のバイオメカニクス(教育研修講演)" 日本整形外科学会誌. 66(8). S1323- (1992)
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[Publications] 木次 敏明: "AWガラスセラミックスと骨との結合に対するEHDPの影響について(第2報)" 日本整形外科学会誌. 66(8). S2111- (1992)
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[Publications] 清水 光一郎: "ジルコニアの経時的変化" 日本整形外科学会誌. 66(8). S1124- (1992)
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[Publications] 岡 正典: "人工関節軟骨の開発(第5報)" 日本整形外科学会誌. 66(8). S1134- (1992)
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[Publications] 高橋 忍: "実験的術中照射における末梢神経の放射的障害" 日本整形外科学会誌. 66(8). S1192- (1992)
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[Publications] 松田 康孝: "A-Wガラスセラミックをボトムコーティングした人工股関節に関する研究" 日本整形外科学会誌. 66(8). S1279- (1992)
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[Publications] 木次 敏明: "ハイドロオキシアパタイト、トライカルシウムフォスフェイトと骨との結合機序についてーEHDPを用いての研究" 66(8). S1119- (1992)
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[Publications] 岡 正典: "有機系材料 整形外科医用材料マニュアル" 金原書店, 224 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "徐放性薬剤と整形外科における応用 整形外科医用材料マニュアル" 金原書店, 224 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "縫合系 整形外科医用材料マニュアル" 金原書店, 224 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "止血材料と接着材料 整形外科医用材料マニュアル" 金原書店, 224 (1992)
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[Publications] 岡 正典: "人工軟骨とその将来 マルホ整形外科整形外科セミナー第93集(No.1022)" マルホ, (1992)
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[Publications] 岡 正典: "骨格系人工材料の革新 第23回日本医学会総会会誌III" 日本医学会総会, (1992)