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1992 Fiscal Year Annual Research Report

B細胞エピトープを基にしたう蝕の受身免疫法の開発

Research Project

Project/Area Number 03557079
Research Institution国立予防衛生研究所

Principal Investigator

岡橋 暢夫  国立予防衛生研究所, 口腔科学部, 主任研究官 (40150180)

Keywordsう蝕 / ミュータンスレンサ球菌 / ワクチン / タンパク質抗原
Research Abstract

本申請研究では、う蝕の予防法として、う蝕の病原細菌ミュータンスレンサ球菌の菌体表層タンパク質抗原(PA)を用いた受身免疫法の研究およびに開発を行なっている。2年目の研究成果は以下の通りである。
1)PAの塩基配列を基にして、ポリメラーゼチェイン反応と発現ベクターを利用し、分子量2-3万の組み換えPA断片を遺伝子工学的に作成した。
2)マウス、ウサギなどの抗PA血清とこれらの組み換えPA断片との反応から、PA分子のN末端側のアラニンに富む繰り返し領域(A繰り返し領域)の抗原性が比較的高いことがわかった。
3)このA繰り返し領域をカバーするオーバーラップペプチドを合成し、エピトープスャン法で、この領域における抗原エピトープの分布を調べた。マウスでは系統によるエピトープの分布の違いが認められたが、系統とは無関係にAKATYEAA配列が抗原エピトープとして認識されていることが見いだされた。
4)PAをマウスに免疫して、10数種のモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを樹立した。
5)これらのモノクローナル抗体のうち、PA分子のA繰り返し領域を認識するクローンは4種であった。ただし、AKATYEAA配列を認識するクローンは得られなかった。
6)PAとヒト唾液成分との相互作用を検出するため、96穴マイクロタイタープレートを用いるサンドイッチ法を新たに開発した。
7)1)で作成した組み換えPA断片とヒト唾液成分との結合を、このサンドイッチ法で調べた結果、PA分子の唾液成分との相互作用に関与しているのはN末端側の約800アミノ酸領域であることが示された。
以上のように、組み換えPA断片、エピトープスキャン法、サンドイッチ法などにより、PA分子の抗原エピトープならびにヒト唾液成分との結合部位に関して、注目すべき知見が得られた。加えて、受身免疫法に有用であると思われるモノクローナル抗体を調製することができた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 岡橋 暢夫他: "合成ペプチドを用いたエピトープの同定法" 実験医学. 10. 85-89 (1992)

  • [Publications] S.Sato et al.: "Construction of mutants of Actinobacillus actinomycetem-comitans defective serotype b specific polysaccharide antigen by insertion of transposon Tn916" Journal of General Microbiology. 138. 1203-1209 (1992)

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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