1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03557086
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
榎本 昭二 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (40013940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 庸二 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50013975)
宮田 暉夫 (株)高研, 日本医用高分子研究所, 所長
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Keywords | 吸収性人工骨 / 骨誘導因子(BMP) / ポリ乳酸-グリコ-ル酸 / ハイドロキシアパタイト / True Bone Ceramics(TBC) / アテロコラ-ゲン / 多孔質ブロック体 / 顎骨再建 |
Research Abstract |
〈骨誘導因子の精製〉ウシ長幹骨を径約1mmに粉砕し、塩酸にて脱灰を行う。脱灰骨基質より、塩酸グアニジンにて骨誘導因子を含む画分を抽出する。この抽出物を蒸留水に対して透析し、生じた沈澱を出発材料とした。これをゲル濾過・陽イオン交換・ヘパリンアフィニティ-、さらに2段階の逆相液体クロマトグラフィ-にて精製を行った。ここで得た最終精製物についてSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、その分子量を検索したところ、非還元状態で16kと30k付近にブロ-ドなバンドが、還元状態で15k付近に複数のバンドが見られた。これらのアミノ酸配列について検索を行ったところ、J.Wozneyらの発表したBMP-3が含まれていることが判明した。 また、本年度補助金にて購入したHPLCシステムをを用いてシステムアップをはかり、その結果、高度に精製されたBMPをコンスタントに得ることが可能となった。 〈人工骨の骨格の作成〉ポリ乳酸を有機溶媒に溶解し、これに種々の割合で気泡を混入して凍結乾燥を行うことにより多孔質のブロック体を形成することに成功した。また、骨誘導因子(BMP)をある種の有機溶媒に溶解することが可能なことから、ブロック体形成時に、直接、骨誘導因子を含有させることに対する可能性が示めされた。 〈ラットへの移植実験〉対照として、ハイドロキシアパタイト或いはウシ焼成骨粉砕顆粒(True Bone Ceramics:TBC)とアテロコラ-ゲンとの複合体を用い、得られたポリ乳酸の多孔質ブロック体をラット頭蓋骨欠損部に移植し、その生体内の骨形成の場における挙動について検索中である。
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Research Products
(1 results)