1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03557091
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Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
樋出 守世 国立予防衛生研究所, 歯科衛生部・生化学室室長 (60072906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 奬 国立予防衛生研究所, 歯科衛生部, 主任研究官 (80072958)
西沢 俊樹 国立予防衛生研究所, 歯科衛生部, 主任研究官 (00072942)
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Keywords | 微量フッ素分析法 / 拡散法 / 拡散容器 / テフロン製容器 |
Research Abstract |
齲蝕予防の目的でフッ素を使用する場合、もっとも重要な事は食品中の全フッ素量を正確に測定し、斑状歯発現量までの安全の範囲を知っておく事である。 申請者らは、先の研究で、試料中の微量フッ素を簡便に、高精度で定量する目的でオ-ルテフロン製の微量拡散装置を試作し、えび、歯牙組織などの定量に応用した結果、これらの試料中のフッ素を完全に遊離させるためには高温下での分析(Fの拡散)が不可欠であることを明らかにした。しかし、高温で反復使用するとテフロン容器がわずかに変形して気密性が低下し、フッ素の回収率の低下を招く事を知った。そこで申請者らは、より機密性が高く、耐熱性に優れた装置を試作し、実際に種々の試料の分析に応用しながら定量精度や実用性など確認しつつ、さらに改良を加え、装置をより完成に近付けるこ事を計画した。平成3年度からは科研費の援助を得て装置の改良型を試作した。その要点は、前の装置では、テフロン製の蓋と容器のスクリュウを締め付けて密閉する方式であったのに対し、改良型では、拡散容器をスクリュウ付きの金属性板で装置の蓋と容器を締め付ける事によって、密閉する方式に改良した点である。この方式では140℃で10分間の加熱を100回反復しても容器の変形は認められなかった。現在、フッ素の標準液を使用し、既知量を添加した場合の回収率を調べている。その結果を概略すると、温度60、120℃、過塩素酸濃度,5mol,フッ素添加量、0.1,1.0,10.0μgの範囲で95.3〜101.9%の安定した回収率が得られ、十分に実用可能である事が示唆された。しかし、120℃、9.2molのいわゆる高温、高濃度では78.6〜101.9%で安定した回収率は得られなかった。今後実験を継続し、実際の試料についても定量を行い、装置をより完成に近づける予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Moriyo Hinoide: "A preliminary report on the microdetermination of tluoride by means of diffusion method with Teflai vessel" J.Dent.Health. 40. 254-255 (1990)
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[Publications] Hiroshi Koga: "Modified microdiffusion method for tluoride analysis of foodstuffs." Shikwa Gaguho. 90. 979-982 (1990)
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[Publications] Moriy Hinoide: "A mcdified microdiffusion method of fluoride analysis using a Teflon vessel" J.Dent.Health.