1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03557110
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
竹内 利行 群馬大学, 内分泌研究所・化学構造部門, 教授 (00109977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 広世 旭化成工業(株), 医薬開発センター, 副部長
石川 英一 群馬大学, 医学部・皮膚科学教室, 教授 (70008233)
小島 至 群馬大学, 内分泌研究所・薬学部門, 教授 (60143492)
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Keywords | カルシトニン / グリシン付加カルシトニン / アミド化カルシトニン / アミド化反応 |
Research Abstract |
カルシトニンは甲状腺C細胞で前駆体プロカルシトニンとして産生され、限定蛋白分解反応とアミド化反応をうけて生理活性型カルシトニンとなる。これらの反応は内分泌細胞に特徴的で、皮膚細胞,筋肉細胞,リンパ球のような非内分泌細胞ではおこらない。我々は生理活性型カルシトニンを適度に分泌する“細胞医薬"を作る目的で、カルシトニン遺伝子を上記のような非内分泌細胞で発現させることを試みている。初年度は、ヒトカルシトニン前駆体cDNA中の生理活性カルシトニンに相等するDNA部分を、ヒトより50倍生理活性が強いサケカルシトニンDNAに置き換え、ヒトとサケのモザイクカルシトニン遺伝子を作製した。次にカルシトニン前駆体が非内分泌細胞で内分泌細胞と同様な活性化反応をうけるために、生理活性カルシトニン部分の両端が4つの塩基性アミノ酸配列をもつようにDNAに点変異を導入した。この操作によって非内分泌細胞ではカルボキシル端にグリシンが付加したカルシトニンを産生する筈であるが、カルシトニンが十分生理活性をもつためにはグリシンがアミド化反応をうけてアミド化カルシトニンとなる必要がある。そこで我々はアミド化酵素cDNAをラット脳cDNAライブラリ-よりクロ-ニングし、全配列をカルシトニンDNAとともに動物細胞発現ベクタ-に組み込んだ。現在アフリカ緑毛ザル腎上皮由来COS-7細胞に導入し、培養液中からラジオイムノアッセイでカルシトニン免疫活性を検出している。しかし、アッセイに用いた抗体がカルシトニンのどの部分と反応するのか不明なので、カルシトニンのアミド部分に反応する抗体、及びグリシンが付加したカルシトニンに反応する抗体を作製している。これらの抗体を用いれば、生理活性型カルシトニンの産生を確認できるので、この検討を2年度目の研究課題とする予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Daugherty DF,Dickinson CJ,Takeuchi T,et.al.: "Expression and processing of human preprogastrin in murine medullary thyroid carcinoma cells" America Journal of Physiology. 260. G783-788 (1991)
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[Publications] Marino LR,Takeuchi T.et al: "Expression and post-translational processing of gastrin in heterologous endocrine cells" Jopurnal of Biological Chemistry. 266. 6133-6136 (1991)
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[Publications] Takeuchi T,Dickinson CJ,et.al.: "Expression of human pancreatic polypeptide in heterologous cell lines" Journal of Biological Chemistry. 266. 17409-17415 (1991)
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[Publications] Sugimoto H,Suzuki M,Takeuchi T,at.al: "Effect of cell density on growth hormone release from,cyclic AMP levels in and peptide α-amidation activity of primary cultured rat anterior pituitary cells" Journal of Endocrinology. 131. 237-244 (1991)
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[Publications] Ishikawa K,Ohe Y,Okutomi Y,Takeuchi T,et.al.: "Neurotropic effect of fibroblast growth factors on peptide-containing neurons in culture from postnatal rat hypothalamus" Neuroendocrinolgy. 55. 193-198 (1992)