1992 Fiscal Year Annual Research Report
光ビームスキャナを用いた野外運動の実時間遠隔計測システムの開発
Project/Area Number |
03558016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笠井 健 大阪大学, 健康体育部, 教授 (30029459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 知之 大阪大学, 健康体育部, 助手 (00209503)
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Keywords | 3次元運動計測 / 実時間 / 高速演算 / 光ビーム・スキャナー |
Research Abstract |
〈目的〉野外で動くプレーヤやボールの3次元的軌跡を光ビームスキャナーで計測し、その結果を実時間でプレーヤに伝達すれば、自分のプレーとその結果としての身体又は対象物の動きの因果関係を正確に理解することが可能になると期待される。これによりプレーの分析やトレーニングの新しい方法を開発できる可能性が期待できる。そこで本研究では人又は運動体の動きを光学的に遠隔地点から実時間計測する装置の開発を試みた。 〈方法〉2台の光ビームスキャナーを用いて測定空間(直径50m)を光走査し、測定対象運動体にとりつけた反射材による反射光の再帰時刻を決定し、水平面内の動きを360Hzで計測する。また垂直方向の動きは1次元PSDセンサの位置出力から求める。 〈成果〉2台の大型ポリゴン・ミラーとXeランプを用いて360Hzで光走査できるスキャナーを開発した。またDSP及びトランスピュータを各々2コづつ使用した高速演算処理ボードを開発した。対象物体の3次元位置を短時間で算出できるアルゴリズムを開発した。実測の結果最大11個の運動体の各々の3次元的位置を算出するに要する時間が2550μsecであることを確認した。したがって360Hzの周波数で実時間計測できることを確認した。 測定分解能を実測により調べた結果、水平方向には、距離14.5mの場合0.12mm,30mでは0.31mm,45.5mでは3.6mmであることが確認された。また垂直方向の測定分解能は距離14.5mの場合1.2mm,20mでは4.9mmであった。
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[Publications] 上原 秀弘・櫻井 卓・笠井 健: "光ビームスキャナーの運動計測への応用性について" 電子情報通信学会技術研究報告. BME92. 67-72 (1992)
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[Publications] 松尾 実・上原 秀弘・笠井 健: "光ビーム・スキャナーを用いた野外運動の3次元計測システム" 電子情報通信学会技術研究報告. BME92. 108-115 (1993)
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[Publications] 上原 秀弘・松尾 実・笠井 健: "運動体の3次元軌道実時間計測のための高速演算処理" 電子情報通信学会技術研究報告. BME92. 65-72 (1993)