1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03558026
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
谷口 和弥 北海道大学, 理学部, 教授 (40028204)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
分部 健二 メディカルエンジニアリング(株), 開発研究員
白崎 雄治 メディカルエンジニアリング(株), 部長
岡崎 文保 北見工業大学, 工学部, 助手 (10213927)
|
Keywords | H^+-ポンプ / ラピッドクエンチング |
Research Abstract |
1.試料混合部,流体回路,1/0制御部及びコントロ-ラ-機構等からなる微量4液混合迅速反応停止装置を特注し、本装置を用いて以下の結果を得た。 胃上皮粘膜H^+,K^+-ATPaseのリン酸化及び脱リン酸化の速度を追跡した。リン酸化の速度は酸性で初期相30.2/S及び後期相5.3/Sとなり、中性で17.7及び3.5アルカリ性で1及び0.6/Sといずれも2相性を示した。これらの結果は従来の我々の2液混合反応停止装置で得られた値とほぼ一致した。ついで、リン酸化酵素形成後、3液混合の機能をATP,ATP+ADP及びATP+KCIを加えて脱リン酸化の時間経過を測定して検討した。その結果EPがK^+によってすみやかに分解を受けることが示唆された。目下種々の条件でこの点を詳細に検討中である。 2.上記EP形成の時間経過と内因性トリプトファン(Trp)残基の蛍光変化をH^+ポンプにATPを添加してから比較した。その結果、Trp残基の蛍光変化はEPが形成された後に増加することが示された。この結果はTrp残基の蛍光増加がH^+のポンプ分子内移動を反映するか、E_1PとE_2PにおけるTrp残基の蛍光が大きく異なっていることを示唆している。この点に関してさらに詳細な研究を行っている。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] 中村 洋介: "Na^+、K^+-ATPaseのα鎖Cys-964及びLys-501に導入した蛍光プロ-ブの蛍光強度変化のリン脂質依存性" 生化学. 63. 773- (1991)
-
[Publications] 谷口 和弥: "蛍光プロ-ブでラベルしたNa^+,K^+-ATPaseにおける蛍光エネルギ-移動:Oligomycinの効果" 生化学. 63. 773- (1991)
-
[Publications] 山崎 明雅: "Na^+,K^+-ATPaseのPhosphatase基質による構造変化" 生化学. 63. 774- (1991)
-
[Publications] 江口 博明: "ATPとアセチルリン酸によるH^+,K^+-ATPaseの構造変化" 生化学. 63. 775- (1991)
-
[Publications] 牛田 吉彦: "オリゴマイシンのH^+,K^+-ATPaseに及ぼす効果" 生化学. 63. 775- (1991)
-
[Publications] 谷口 和弥: "Na^+,K^+-ATPaseとH^+,K^+-ATPaseのアセチルリン酸による構造変化とリン酸化:オリゴマイシンの効果" 生体エネルギ-研究会第17回討論会講演要旨集. 17. 158-159 (1991)
-
[Publications] Eiji Shinoguchi: "The Sodium Pump:Recent Developments" The Rockfeller University Press, 4 (1991)
-
[Publications] Toshio Sasaki: "The Sodium Pump:Recent Developments" The Rokfeller University Press, 5 (1991)