• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1993 Fiscal Year Annual Research Report

帰納的説明および統計的説明の構造に関する方法論的諸問題の研究

Research Project

Project/Area Number 03610007
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

竹尾 治一郎  関西大学, 文学部, 教授 (00067448)

Keywords説明 / 統計的説明 / 統計的関連性 / 経験的確率 / 因果関係
Research Abstract

1.帰納的統計的(I‐S)説明と統計的関連性(S‐R)の説明のそれぞれのモデルを比較した結果,S‐Rモデルの方が具体的な単一事象の説明としてすぐれていることが明らかになった(平成4年度)ので,そのS‐Rモデルそのものに含まれる諸条件に則して,詳しい検討を行った。I‐S説明は事後確率(「高い確率」)のみを考え,事象が起こることを期待させる確率のみを考慮することになる。しかし正しい統計的説明は,説明さるべき出来事の客観的な確率(「正しい確率」)を示すべきものである。その際,S‐R説明では,被説明項の確率とは独立に何かの規則性が予め決まっていると考えなければならない,と考える。統計的説明の文脈では,とくにこれら2つの要求が非常に食い違う。しかし満足な統計的説明のモデルは,これら2つの確率の関係を与えることをその条件に含まなければならない。2.しかし基本的な問題は,説明という(説明項と被説明項の)間の関係が,単に統計的相関であるだけではない,ということがどうしていえるのかにある。S‐Rモデルは統計的説明の基礎にはなるが,それだけでは説明は与えられない。この困難に答えるには,科学的説明の構造から因果性の考慮を排除しないことが望まれる。この要求に応えるために,われわれはまず,因果関係とは何かを出来るだけはっきり理解しようとした。そして最終的にわれわれの問題が,因果関係がどのようにして科学的説明の理論において用いられうるかを示すことにあることを明らかにし,少なくとも部分的にそれに応えようとした。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 竹尾,治一郎: "時間とテンス" 関西大学文学論集. 43. 45-73 (1993)

  • [Publications] 竹尾治一郎: "ポパーと帰納法の問題" 長尾龍一編『開かれた社会の哲学』(未来社). (近刊). (1994)

URL: 

Published: 1995-03-23   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi