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1991 Fiscal Year Annual Research Report

南宋における朱熹門人集団形成の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 03610009
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

市來 津由彦  東北大学, 教養部, 助教授 (30142897)

Keywords朱子学 / 南宋社会 / 福建 / 士人 / 講学 / 地域、郷村社会
Research Abstract

朱子学の形成を中国南宋社会のものとして捉えるには、生涯の大部分を福建北部で過ごした朱熹に関係する多くの士人と、その人々が朱熹の講学活動等を通して朱熹と関係するその関係の多様な様相とを、地域、郷村社会における士人の位置という視点をも入れて検討することが不可欠である。本研究はこのことの解明を目的とする。
こうした目的に沿って、平成3年度は、
1、朱熹が関わった福建、江西などの中国南方地域の各地方志や、朱熹関係者とその周辺士人の情報、また朱子学に対する後世の評価を含んだ資料等の収集を行なった。地方志関係の資料は、東北大学にはすでにある程度は備わってはいるが、テ-マを絞った場合にはなお及ばないところがあり、経費の相当部分はこうした図書(写真複製)の購入にあてた。また『道南一脈諸儒列伝』(東京内閣文庫蔵)等、朱熹門人に関する後世の編集資料で、市販されていなくて国内に現存するものの幾つかについても、写真複製によって収集した。
2、それらの地方志その他に含まれている朱熹の関係者に関する資料を整理し、その整理を踏まえたうえで、朱熹在世中に彼に従学した門人、交遊者がなにを求め、なぜ朱熹の説にひかれたのか、地域、郷村社会における彼らの生活にとってその説がどう適合するものであったのか、ということについて、福建地域を中心に検討を進めつつある。その一例として、朱熹が寄居した建寧府崇安県にも近い南剣州順昌県出身の廖徳明を、官僚身分を持ちながら長年従学した地域の門人の事例という視角から取りあげて論述した。
本研究は2年計画の研究であり、初年度は資料収集に力点を置いたが、次年度は、この資料収集を継続しつつ、福建以外の地域にも資料分析の範囲を広げ、その成果を形にしていくつもりである。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 市来 津由彦: "廖徳明ー福建朱熹門人従学の一様態ー" 東北大学教養部紀要. 56. 83-106 (1991)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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