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1991 Fiscal Year Annual Research Report

『現観荘厳論』の複注“rNam bshad snying porgyan"の翻訳研究

Research Project

Project/Area Number 03610013
Research InstitutionOtani University

Principal Investigator

兵藤 一夫  大谷大学, 文学部, 講師

Keywords現観荘厳論 / ハリバトラ / タルマリンチェン / rNam bshad snying po rgyan / 般若経
Research Abstract

『現観荘厳論』は『般若経』(特に『二万五千頌般若経』)に対する注釈であり、全体が八章七十項目(八支七十義)に分けられている。論の最初にこれらの項目が列挙され、論全体の構造が見渡せるようになっている。この部分を後代の注釈者たちは論の「摂義」と呼んで、八支七十義のそれぞれを簡潔に解説している。そのため、この部分の注釈は『現観荘厳論』の概説と見ることもできる。したがって、本研究では、この部分に焦点を絞って、ハリバドラの『小註(Sphutartha)』とそれの複注であるタルマリンチェンの『注釈、心髄荘控(rNam bshad snying po rgyan)』を和訳し、「現観荘厳論」の研究の端緒とする。チベットでは、『現観荘厳論』の入門書としてこの部分だけを取り出したものが多く作られており、“Don bdun cu(七十義)"と呼ばれている。
本年度は、『注釈、心髄荘厳』のチベット語テキストのサルナ-ト版(刊本)、大谷大学所蔵版、東北大学所蔵版の三版を校合して和訳の底本を作成し、その和訳草稿を作った。現在は、訳注を作成中である。(和訳の最初の一部分は当該研究申請時に発表済みである)翻訳に際しては、ハリバドラの『小註』に対するインド撰述の複注二篇(Dharmakirtisri釈;北京No.5192,Dharmamitra釈;北京No.5194)を随時参照し、インドとチベットの注釈の伝統の違いの主なものを注記する。また、訳文中、《 》によって『現観荘厳論』(本偈)の語を、下線によって『小註』の語を示して、タルマリンチェンの注釈の仕方を明示している。

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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