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1992 Fiscal Year Annual Research Report

能力の自己呈示に関する社会心理学的研究

Research Project

Project/Area Number 03610060
Research InstitutionTokyo woman's Christian University

Principal Investigator

安藤 清志  東京女子大学, 文理学部, 教授 (50125978)

Keywords帰属 / 自己 / 能力 / 対人認知 / 自己呈示 / 自己評価
Research Abstract

能力の自己呈示に関する研究は、(1)人は、自己の能力を高く印象づけるためにどのような行動をとるのか、(2)自己の業績に関する言明は他者からどのように認知されるか、などの視点から研究することができる。本研究では(1)の問題に関連して、第1実験では「呈示者の成績」および「成績公開の有無」を独立変数として設定し、以下のような実験的研究を実施した。<被験者>男女大学生506名。<方法>必修の試験科目の得点および公開の有無を操作して4つの刺激文を作成した。これを被験者に読ませ、自分がその人物だったと仮定した場合、自分の成績を何点くらいだと思わせたいかを評定させ、さらに、自分をどのように印象づけたいかを15のSD尺度上に評定させた。同時に自己呈示に関する個人差要因として、セルフ・モニタリング尺度と承認欲求尺度を実施した。<結果>(1)自分が高得点をとった場合、実際の得点より低めて呈示する(謙遜)一方、低得点をとった場合には実際の得点よりも高めて呈示(自己宣伝)すること、(2)高得点条件においては、成績が公開される場合の方が公開されない場合よりも実際の成績に近く(正確に)呈示することが明らかになった。
この結果を踏まえて行った第2実験では、自己呈示の相手と自己との親密さの程度を独立変数として新たに設定して同様の評定を被験者に行わせた。その結果、(1)相手が親しい場合には、得点の高低に関わりなく正確に自己の得点を呈示すること、(2)相手が顔見知り程度の親しさである場合には、高得点条件では低めに呈示し、低得点条件では高めに呈示する傾向が認められた。これは、高得点条件では謙虚さを印象づけようとし、低得点条件では低い社会的評価を回避するために高めに自己呈示を行うものと解釈される。
これらの研究の結果を踏まえて、人が自己の能力を高く印象づけようとする場合、それがどのような種類の言語的・非言語的行動となって現れるかに関して実験を行った。この実験の結果は、現在、分析中である。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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