1991 Fiscal Year Annual Research Report
レファレンス・サ-ビスの質的評価基準策定のためのレファレンス・プロセスの研究
Project/Area Number |
03610114
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長澤 雅男 東京大学, 教育学部, 教授 (60012572)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 ー一 東洋大学, 社会学部, 講師 (10183493)
海野 敏 東京大学, 教育学部, 助手 (80232891)
三浦 逸雄 東京大学, 教育学部, 助教授 (20143331)
|
Keywords | 大学図書館 / レファレンス・サ-ビス / 参考質問 / 蔵書構築 |
Research Abstract |
本研究の目的は、参考質問を起点として展開されるレファレンス・サ-ビスの実態調査を行うことによって、(1)サ-ビス記録の標準化を図り、(2)その質的基準を確立し、(3)レファレンス・サ-ビスを評価するための指標を明かにし、大学図書館におけるレファレンス・サ-ビスの改善に資することである。この目的を達成するため、まず、質問紙調査と面接調査を実施して、大学図書館におけるレファレンス・サ-ビスの実態を把握し、その課題と問題点を整理することを試みた。 質問紙調査は、全国の大学図書館(中央館約500館)のレファレンス・サ-ビス担当者を対象とした全数調査を行った。参考質問の記録の形式と内容、記録デ-タの利用と評価方法、参考図書のコレクションの選書方法等、参考質問の記録と参考図書コレクションの構築に関して、十分な量のデ-タを収集、分析することができ、その結果、わが国の大学図書館におけるレファレンス・サ-ビスの実態を統計的に把握することができた。 面接調査は、レファレンス・サ-ビスを活発に実施している大学図書館、特微的なサ-ビスを実施している図書館を10館余り抽出し、そのレファレンス担当職員に対して行った。実際の質問応答、問題解決のプロセス、参考図書コレクションの選書プロセス等に関する具体的で詳細なデ-タを入手、分析することができ、その結果、わが国の大学図書館におけるレファレンス・サ-ビスの特性を質的に解明し、その課題と問題点を整理することができた。 以上のような実態調査の分析結果を踏まえて、わが国の大学図書館におけるレファレンス・サ-ビスを改善するための方策を検討し、サ-ビス記録の標準化の方法とサ-ビスの質的な評価の指標に関する提言をまとめた。
|