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1992 Fiscal Year Annual Research Report

南西諸島の抽籤制に関する文化人類学的研究

Research Project

Project/Area Number 03610159
Research InstitutionKanto Gakuin Women's Junior College

Principal Investigator

大越 公平  関東学院女子短期大学, 一般教養, 助教授 (80194116)

Keywords抽籤制 / 神願いの籤 / 祭司選定の籤 / 石垣島 / 竹富島
Research Abstract

沖縄の村落祭祀における二つの抽籤について、石垣市川平の事例を中心に本研究の基礎的資料として報告したことがある。神願いの籤、すなわち神に対する願いが十分であるか、あるいはまだ不十分であるか、を伺うための籤(フカツ)と、もう一つは祭司(宗教的職能者)選定の籤である。この二つの抽籤が石垣島では見られるのに対して、隣接の宮古島は祭司選定のための抽籤のみが行われ、沖縄島では、この二つの抽籤が村落祭祀において登場する事例が少ないという地域的変差のあることを指摘したが、まだ調査資料、文献が少ないことから今後さらに新たな籤の方法が報告される可能性もあることを述べた。それは、このテーマに関する研究者の関心がまだ薄い状況であることから、さらに多くの村落でフイールドワークを行われることや再調査により確認できる可能性を予測してのことであった。しかし、現在の研究状況も当時からあまり進展していない状況であることを認めないわけにはいかない。習俗の差異の意味についての分析は依然困難である。
本年度の石垣島南部と竹富島のフィールドワークで、祭司選定に関する抽籤制のこの地域での変差について、聞き書きのみであるが、従来の報告にはなかった事例を確認することができ、さらに籤を引いた当事者、すなわちツカサ(祭司)やカンマンガー(祭司を補佐する男性の神役)の目を通して見たその状況を、感想を交えて説明してもらうことができた。この事例を研究成果の報告としてまとめるとともに、これまでの民俗誌における記述の比較研究により抽籤制の全体像を描いてみる予定である。なお、本研究の成果を踏まえて当初から計画していた奄美群島および薩南諸島での抽籤制の調査・研究へと展開することを企図している。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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