1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03630011
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Research Institution | HITOTSUBASHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高橋 一 一橋大学, 経済学部, 教授 (70154838)
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Keywords | 金融時系列 / 遂次分析 |
Research Abstract |
平均の変化時点を発見する逐次的方法の理論的研究に於いてブラウン運動にもとずく近似計算と正規ランダムウォークにもとずく近似計算の双方について研究を行ってきたが,本年度に於いては主に後者の方法の精密化を主に行ってきた.前年度に於いて停止時刻を含む標本平均値の期待値の漸近展開は1/a^<3/2>のオーダ迄求められ,一応満足すべき結果は得られていた.しかしながらそこでの計算結果に基づく近似式とモンテカルロ数値実験を比較すると,残念ながらあまり思わしい結果とはいいがたい側面が観測されてきていた.このためより精密な分析を行う必要が生じてきた.その結果実は1/√<a>のオーダーに於いて,(与えられた標本数の上限値m=aθ_0にたいし)標本数の平均値N=aθの小数部分ρを含む新たな修正項を持つことを考慮する必要が生じてきた.昨年度までの段階ではaθ_0のみを考察してきた故,それを整数にするようなaのみを考えれば十分であったが,今年度は両者共に考察する必要が生じてきたからである.ごく特別な場合にはN,mを共に整数とするようなaが存在するが一般にはもちろん存在し得ない.それらの結果は“Asymptotic Expansions for E_θ{min(t,m)}and E_θ{X^^-_<min(t,M)>}"にある. 次にWoodroofeによるVery Weak Expansionのこの問題に対する応用である.大筋では答は求まっているが,展開の数学的な正当化にはまだ完全には成功していない.この問題に対する最初の論文は今年の夏以降に出来上がる予定である.一方株式市場に於ける実証研究は田窪,田中両氏の協力のもとで大きく進んだ.ここで行った研究は,ある意味でAPTの実証研究であり本研究とは直接的には関係しないが,株価の基本分布の研究という意味に於いてアメリカ型オプション価格理論への重要な予備的研究である.
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Research Products
(1 results)