1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640023
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
桂 利行 お茶の水女子大, 理学部, 助教授 (40108444)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅本 紀子 お茶の水女子大, 理学部, 助手 (90222603)
榎本 陽子 (宇佐美 陽) お茶の水女子大, 理学部, 助手 (90151993)
小山 敏子 お茶の水女子大, 理学部, 教授 (00017188)
藤原 正彦 お茶の水女子大, 理学部, 教授 (00087074)
|
Keywords | ア-ベル多様体 / 代数曲線 / モジュライ空間 / 超特殊 / カルチエ作用表 / 楕円曲面 / 多重種数 / 標数p |
Research Abstract |
3次元の主偏極ア-ベル多様体のモジュライ空間において,超特殊なア-ベル多様体に対応する点の数が,有理数体の上判別式pの定値四元数環を係数とする3次元エルミット形式の類数に等しいことは,先に示されていた。それを用いて,種数3の代数曲線で超特殊なものの数を与えることができるが,我々は,このうち超楕円的になるものがどのくらいあるかを調べた。そのために,まず,種数3の超楕円曲線の自己同型群を標数p211において決定し,その各々の群を自己同型にもつような種数3の超楕円曲線の族を与えた。次に,それらの族の間の特殊化の関係をあきらかにし,その各々に対するカルチエ作用素を計算することによって,超特殊になるものの数を多くの族に対して決定できた。残っているものについては,超幾向微分方程式の標数pにおける解たちの共通根が何個あるかという問題に帰着できているが,具体的表示は今のところ未解決になっている。 また,楕円曲線の族を考察の対象とし,複素数体上の楕円曲面の多重種数についての研究をおこなった。Stagnaroは,幾向学的種数Pg(X)と非正則数9(X)がどちらも0になる代数曲面に対しては,2ー種数p_2(X)は有界であろうという予想をたてた。小平次元が-∝,0,2のものに対しては,この予想は正しい。しかし,小平次元が1の代数曲面に対しては,この予想は成立せず,P_2(X)はいくらでも大きくなるということが示せた。Pg(X)=g(X)=0となるような楕円曲面の構成法と構成された楕円曲面のm種数の公式をも与えることができる。この結果については,Padova大学の紀要に投稿し,受理されている。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] T.KATSURA: "A remark on pluriーgenera of algefraic purfaces" Rendicontic del Seminario Matematica di Padova.
-
[Publications] T.KATSURA: "四元数体と正標数の代数幾向" 京都大学数理解析研究所講究録.
-
[Publications] T.Koyama: "On Applications of the BruckーRyserーClowla Theovem" Nat.Sci.Rep.of Ochanomizu Univ.42. 13-16 (1991)
-
[Publications] Y.Usami(with H.Enomoto): "The star arforicity of complete bipartite graphs" Proceedings of the Sixth Quadrennial Interrational Conterence on theory and Applications of Graphs.389-396 (1991)
-
[Publications] Y.Usami(with L.Puig): "Perfect isometries for blocks with abelian defect growps and Klein for imnertial guotients" 京都大学数理解析研究所講究録.
-
[Publications] N.Asamoto(with T.Simauti): "数学用ワ-プロ SPE 第2版" 岩波書店, (1991)