1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640120
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
曽我 日出夫 茨城大学, 教育学部, 助教授 (40125795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 秀子 茨城大学, 教育学部, 非常勤講師
阪本 邦夫 茨城大学, 教育学部, 教授 (70089829)
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Keywords | 弾性方程式 / 漸近解 / 特異点 / 波動方程式 / 波の反射 / 弾性体 / 不連続点 / 波のモ-ド |
Research Abstract |
本研究の第一の目的は、初期値などに特異点(不連続点)がある弾性波動方程式に対して、解のない存在を函数解析的に示すことであった。この目的に対しては、一般によく見受けられるタイプに適応可能な条件下でほぼ満足できる結果を得た。 第二の目的は、この解の特異性の特徴を具体的に引き出せる漸近展開を構成することであった。この点に関しては、波が回折しているような部分については成果が得られなかったが、通常の反射が起こっている所では、以前から知られている漸近解とよく似た手順で構成できることを明らかにした。 第三の目的は、弾性波の不連続面が堺界でどのように反射されるのかを、上記の漸近展開を使って、詳しく調べることであった。今回特に反射におけるモ-ドの変換について調べた。その結果、境界の状態に応じてどのようなモ-ドの変換が起こるかを、整理分類することができた。それは、既に知られている滑らかな解に対する場合とほぼ対応するものである。 さらに、初期値に特異点がある場合の解の一意性、依存領域の存在などに関して、解が滑らから場合と対応する諸結果が得られることも明らかになった。これらは、時間方向をスム-ズ化する変換を施すことによって、初期値が滑らかな場合の議論に帰着して証明する。
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