1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640152
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 稔 大阪大学, 工学部, 教授 (50029419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 誠慈 大阪大学, 工学部, 助手 (90225714)
丸尾 健二 大阪大学, 工学部, 講師 (90028225)
大中 幸三郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (60127199)
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Keywords | 常微分方程式系 / 漸近的性質 / 安定性 / リエナ-ル方程式 / 振動論 / 周期解 / 非線形関数解析学 / 不動点定理 |
Research Abstract |
研究成果としては,アメリカの専門誌J.Math.Anal.Appl.に齋藤ー山本の共同研究によりパラメタを含む周期的準線形常微分方程式系の周期解のパラメタへの連続依存性定理を発表,Cronin(1974)の結果を大幅に拡張し,海外から別刷求型も多い.また大学院生 長渕ー山本の共同研究による摂動項をもつリエナ-ル方程式の解の振動性定理(Math.Japon.)はリエナ-ル方程式の振動性研究に新たに不変原理を応用する方法を導入し,従来得られている国内外の結果を拡張し,更に,ある仮定下で,大域解が存在し,かつ,振動するための必要十分条件を得た.振動性定理で大域解の存在と振動性を同時に与えている定理は殆どないところから研究目的の一つは達成された.また,長渕ー山本による,ある種の2階非線形常微分方程式の解の単調性定理と有界性定理(Math.Japon.)はMariniーZezzaーCecchiーVillariらイタリ-学派に研究結果をより拡張したもので非振動性定理ともいえることからこれも研究目的の一部は達成されたことになる. 齋藤については,上述の齋藤ー山本の論文の他に準線形常微分方程式系と線形系の漸近同値性(Math.Japon.)に関する十分条件を定量的な形で与え,従来得られている定性的な十分条件を改良し定理を与えた.神戸商船大学における微分方程式セミナ-では,齋藤は非線形常微分方程式系の解の安定性に関する十分条件を従来の手法とは異なって,不動点定理等の非線形関数解析学的方法を用いて定量的な形で与え発表した.今後,解の種々の漸近的性質に関する研究において,今までとは異なる結果が得られる可能性が示された. 以上の実績をあげられたのは,講座内でセミナ-を定期的に開催したことに加え,米山俊昭(宮崎大学助教授),杉江実郎(岡山大学助手),村上公一(徳島大学助手)らの大阪から遠隔地の研究者と研究討議のセミナ-を行うための出張ができたためである.
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[Publications] S.SaitoーM.Yamamoto: "The Continuous Dependence of Periodic Solutions for the Periodic Quasilinear Ordinary Differential System Containing a Parameter" Journal of Mathematical Analysis and Applications. 159. 110-126 (1991)
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[Publications] Y.NagabuchiーM.Yamamoto: "On the Oscillation of Solutions for Lie nard Equation with Perturbing Term" Mathematica Japonica. 37. (1992)
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[Publications] Y.NagabuchiーM.Yamamoto: "On the Monotonicity of Solutions for a class of Nonlinear Differential Equations of Second Order" Mathematica Japonica. 37. (1992)
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[Publications] S.Saito: "Asyptotic Equivalence of Quasilinear Ordinary Differential Systems" Mathematica Japonica. 37. (1992)
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[Publications] K.OhnakaーH.Amoh: "Vectorization of an Interval Method for Finding Zeros of a Polynomial" Technology Reports of The Osaka Univ.211-219 (1991)
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[Publications] T.OheーK.Ohnaka: "Boundary element approach for an inverse sourse problem of Poission equation with a oneーpointーmass like source" Journal of Computational and Applied Mathematics.