1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640218
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
国田 寛 九州大学, 工学部, 教授 (30022552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 司 九州大学, 工学部, 助手 (30199385)
谷口 説男 九州大学, 工学部, 助教授 (70155208)
川島 秀一 九州大学, 工学部, 助教授 (70144631)
吉川 敦 九州大学, 工学部, 教授 (80001866)
西野 利雄 九州大学, 工学部, 教授 (30025259)
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Keywords | 確率微分程式 / 確率力学系(Stochastic flow) / 非線形フィルタ- / 確率差分式 |
Research Abstract |
本研究では次の二つの課題において成果を得た。 1.確率微分方程式と超関数。二階放物型偏微分方程式の解は、初期条件がなめらかな関数であれば、適当な確率微分方程式の解を用いて表現される(FeynamanーKacの公式)。本研究では初期条件がSchwartzの超関数で与えられる場合についても、その超関数解が、確率微分方程式の解と超関数の合成を考察することによって得られることを示した。この表現定理にMalliavin Calculusを適用することにより、Hormanderの準楕円性定理の確率論的証明を与えた。 2.非線形フィルタ-のベイズ型表現とその安定性。非線形フィルタ-のアルゴリズムを求めるために、通常ノイズはホワイトノイズであることが仮定されている。本研究では、ホワイトノイズでなくても正規型のノイズであれば、フィルタ-を求めるベイズ型の公式が成立することを示した。また正規型のノイズがホワイトノイズに弱収束すれば、フィルタ-をホワイトノイズ型のフィルタ-に収束することを示した。 3.混合性のある確率変数列に関する極限定理。独立確率変数の和に関する極限定理については詳細な研究がある。本研究では混合性をもつ従属確率変数列に関する極限定理として次の成果を得た。(a)確率変数列の滞在時間の極限として、ガウス型確率測度とポアソン型確率測度を導びいた。(b)上記確率変数列で駆動される確率差分式の極限として、飛躍型拡散過程を導いた。またそれが、(a)の極限測度を用いて表現されることを示した。
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[Publications] Hiroshi Kunita: "Limits on random measures and stochastic difference equations related to mixing array of random variables" Stochastic Analysis,edited by Barlow and Bingham(論文集). 229-254 (1991)
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[Publications] Hiroshi Kunita: "The stability and approximation problems in nonlineal filtering theory" Stochastic Analysis,Liber Amicorum for Mosche Zakai(論文集). 311-330 (1991)
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[Publications] Hiroshi Kunita: "Representation and stability of nonlinear filters associated with Gaussian noises" Special volume for Kallianpur Festschrift(論文集).
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[Publications] Setsuo Taniguchi: "On the Silov boundary of a pseudoconvex domain in C^n with C^<2+α> boundary" Journal of Functional Analysis. 99. 100-109 (1991)