1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640242
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Research Institution | Hokkaido University,(Faculty of Engineering) |
Principal Investigator |
馬場 直志 北海道大学, 工学部, 助教授 (70143261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 しゅう三 国立天文台, 助教授 (20012867)
三浦 則明 北海道大学, 工学部, 助手 (30209720)
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Keywords | 天体干渉計 / 補償光学 / チャネルドスペクトル / 光路長 / 波面補正 |
Research Abstract |
近年、高空間分解能イメージングのための天体光干渉計が益々注目されている。今後の動向は、2〜3素子の干渉計ではなく、多素子干渉計へと進んでいくと思われる。さらに、干渉計に補償光学を組み込むことのメリットは容易に想像され得る。この補償光学のためには、大気によって乱れた波面を先ず検出せねばならない。多素子干渉計にも補償光学系を導入するには、出来るだけ簡便な波面センシング法が望ましい。このため今年度は、焦平面強度分布からの波面推定と波面補正に関して重点的に研究を行った。 実際的状況をシミュレートするため、焦平面強度分布に雑音を加え、このようなnoisyなデータから波面推定が有効に行われ得るか調べた。我々が用いているデータ解析アルゴリズムは、最小二乗法的測面があり雑音がかなり含まれているデータからも十分波面推定出来ることが明らかとなった。 我々の方法は、仮想的なセグメントを想定して逐次的に波面推定を行うが、この仮想セグメント数を多くした場合の性能について調べた。予想通り、セグメント数が多くなれば波面推定の精度は良くなると言えるが、瞳開口周辺のセグメントの取り扱いによっては逆に悪くなることがわかった。 波面補正は可変形鏡が用いられるが、大別すると分割鏡型と連続鏡型とになる。分割鏡に対しては、我々の方法を直接的に適用可能である。我々は連続鏡にも適用できるよう、推定波面をゼルニケ関数でフィッティングし補正することを考えた。シミュレーションにより、多くの場合より高次の補正が連続鏡を用いることで可能であることがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 馬場 直志: "天文学における補償光学" 応用物理. 61. 608-611 (1992)
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[Publications] N. Baba: "High resolution imaging with large telescope" Proc. Sino-Japan Symp. 'Engineering Optics'. 353-358 (1992)
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[Publications] N. Baba et al.: "Wavefront correction from point spread function" Appl. Opt.