1992 Fiscal Year Annual Research Report
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03640253
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| Research Institution | National Astronomical Observatory |
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Principal Investigator |
大江 昌嗣 国立天文台, 地球回転研究系, 教授 (00088783)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 紳一 岐阜大学, 教育学部, 講師 (80183036)
花田 英夫 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (60132677)
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| Keywords | 地球・月間潮汐作用 / 月の軌道の変化 / 地球自転速度の変化 / 月面電波源によるVLBI観測 |
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| Research Abstract |
これまでの研究によって、地球・月間の潮汐作用による月の軌道進化についての理解が進み、太陽系の比較的初期の年代の地球と月の位置関係や回転の状態を進定する手がかりが得られるようになって来た。昨年にひき続いて、地球の潮汐や海洋の潮汐モデルによって得られる地球・月系の進化モデルを精密化し、月の軌道運動と自転運動の変化の過程を明らかにするために次のような研究を行った。
1、月の軌道進化に及ぼす月自身の潮汐変形の効果及び太陽の潮汐力の効果を調べた。その結果から、特に、過去数億年間における地球自転速度の2〜3億年の時間スケールのふらつきが、古生物や地層などの縞々に見られる潮汐摩擦によるものであることが確かめられた。
2、地球・月系の潮汐変化モデルから導かれる過去数+億年間における月の軌道の半径や公転周期、潮汐変形の大きさ等の変化を求めることが出来た。
3、月の内部を野べる上で重要となる月面電波源を用いたVLBI観測を進めるために、観測量として期待される月の潮汐変形の効果の評価を行った。
また、今後への積み残しとして、
1、月の軌道進化と自転運動の関係についての具体的な解明は今後の問題として残ったこと、
2、過去軌道変化の計算について若干精度の点で問題が残っており、今後は逆に、地球と月の原始の状態を仮定し、そこから計算をスタートさせることも必要になると考えられる。
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[Publications] 大江 昌嗣: "Tidal deformation of the Moon" Journal of Physics of the Earth. 40. 525-534 (1992)
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[Publications] 大江 昌嗣: "月面電波源の開発" 「VLBI観測計画シンポジウム」集録、1993年1月16日〜18日、国立天文台水沢. (1993)
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[Publications] 安部 正真: "Effects of the Continental Drift on the Tidal Friction and Earth‘s Rotation" Proceedings of the 24th ISAS Lunar and Planetary Symposium,1991.12. 225-231 (1991)
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[Publications] 安部 正真: "潮汐作用に及ぼす大陸移動の影響" 惑星科学. 9. 88-91 (1992)
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[Publications] 安部 正真: "Tidal Evolution of the Lunar Oribit and the Obliquity of the Earth" Proceedings of the 25th ISAS Lunar and Planetary Symposium. (1992)
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[Publications] 安部 正真: "地球ー月系潮汐変化における太陽潮汐景の効果" 第14回太陽系科学シンポジウム集録. (1993)
