1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640290
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笠谷 光男 東北大学, 理学部, 助教授 (20004351)
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Keywords | fバンド / 近藤効果 / 希土類化合物 |
Research Abstract |
平成3年度の研究実施計画は次ぎの3点であった。1.高温比熱測定装置の整備2.R(Rh_<1ーx>Ru_x)_3B_2の単結晶作成3.基礎物性(磁化、抵抗、比熱)の測定であった。1.の内容はロックインアンプ(NF回路設計社製)を設備備品として購入し、既存の高温比熱測定装置本体と接続して稼続して接働可能にすることであったが、これは完全に目的を達した。即ち試験的にTbB_6の比熱を80゚K〜300゚の範囲で測定した所、ヒ-トパルス法で1.5゚K〜70゚Kの範囲で求まっている測定値にスム-ズに接続した(右図)。本装置は今後、本研究のみならず他の多くの実験にも供されるものとして期待されている。2.3.の内容の主たるものはCeRh_3B_2及びSmRh_3B_2の単結晶作成とデ-タの収集にある。我々は、CeRh_3B_2に関してはトリア-ク炉を用いて引き上げ法で作成を試みている。現在2×2×5mm^3の大きさの物まで得られており、すでに電気抵抗、帯磁率、の異方性の測定が完了している。磁化容易軸はC面内であることも判明した。一方、SmRh_3B_2は蒸気圧が比較的高く引き上げ法は適さないのでトリア-クで溶した後、徐冷の過程でボタン内に成長する単結晶を物性測定に供している。磁化測定の結果、弱い強磁性体であり磁気モ-メントはC軸方向に揃っていることが明らかとなった。Rhの一部をRuで置換した系の単結晶作成は現在その方法も含めて検討中である。尚、当初の予定には無かったが、東大理学部の藤森氏からの要請もあり単結晶CeRh_3B_2光電子分光の共同実験も現在進行中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kasaya: "Crossover from magnetic to nonmagnetic ground state in the Kondo alloy system Ce(Ni_<lーx>pd_x)Sn." J.Phys.Soc.Jpn.60. 2542-2545 (1991)
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[Publications] Kasaya: "Magnetic properties of the Dense Kondo compounds Cepdsn and YbNisn" J.Magn.Magn.Mat.104ー107. 665-667 (1992)
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[Publications] Nakamura: "Electronーstrain interaction in valence fluctuation compound Smb_6" J.Phys.Soc.Jpn.60. 4311-4318 (1991)
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[Publications] Kohgi: "Neutron scattering studies of ceTSn(T=Ni,Pd)" J.Magn.Magn.Mat.104ー107. (1992)