1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640334
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川村 光 大阪大学, 教養部, 助教授 (30153018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 東巳 大阪大学, 教養部, 助手 (50201976)
齋藤 基彦 大阪大学, 教養部, 教授 (80012441)
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Keywords | 2次元素 / 繰り込み群 / フラストレ-ション / モンテカルロシミュレ-ション / 電子ーリプロン相互作用 / シュタルク・ラダ- / アンダ-ソン転移 |
Research Abstract |
3角格子反強磁性体等のフラストレ-トした系を記述する場の理論的モデル(0(n)×0(2)非線型シグマモデル)について繰り込み群のε=dー2展開を最低次のル-プ展開の範囲で行い種々の臨界指数を計算した。また層間相互作用の相転移に及ぼす効果を調べるため、層状3角格子反強磁性体について容易面的異方性(XYモデル)を持つ場合及び等方的(ハイゼンベルクモデル)場合の双方について大規模モンテカルロシミュレ-ションを行い種々の臨界指数や臨界振巾比を数値的に評価し実験と良く一致する結果を得た。 強磁場中の二次元電子系が層状に重なった系を考察し、その系の示す輸送特性を議論した。層が二枚のときのHall伝導度を計算し、層間のホッピングの大きさを変えることで、この振舞いがどのように変化するかを明らかにした。これより、非局在状態がどこに存在するかを議論した。更に数が無限大の極限でのAnderson転移を数値計算から議論し、局在長の発散に関係した臨界指数νを求めた。νの値はホッピングの大きさによらない普遍的なものであることを示した。 ヘリウム液面上に2次元電子系の電子ーリプロン相互作用の高次の影響を調べ、従来考えられていたより小さな効果しか生じない事を示した。また強電場中の線状結晶において、強いバンド間相互作用があってもシュタルク・ラダ-状態が存在することを示した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] H.Kawamura: "Chiral Criticality near Two Dimensions" J.Phys.Soc.Jpn.60. 1839-1843 (1991)
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[Publications] H.Kawamura: "Monte Carlo Study of Chiral Criticality" J.Phys.Soc.Jpn.61. (1992)
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[Publications] T.Ohtsuki: "Electronic States in disordered layered systems in the quantum Hall regime" Surface Science. 263. 263-265 (1992)
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[Publications] T.Ohtsuki: "Numerical Evaluation of the Critical Behavior at the MetalーInsulator Transition in a Magnetic Field" Solid State Communicatio. (1992)
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[Publications] T.Kawaguchi: "Stark Ladders in a TwoーBand TightーBinding Model" J.Phys.:Condens.Matter. 3. 9371-9380 (1991)
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[Publications] T.Kawaguchi: "TwoーRipplon processes of Electrons on the Liquid ^4He Surface" Surface Sci. 263. 671-673 (1992)
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[Publications] M.Saitoh: "Proceedings of the Ninth International Conference on the Electronic Properties of TwoーDimensional Systems" NorthーHolland, 721 (1992)