1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640460
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐藤 信裕 横浜市立大学, 文理学部, 助教授 (40046123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 亮 横浜市立大学, 文理学部, 助手 (00216871)
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Keywords | ピラジン / ピラジンNーオキシド / ルイス酸 / 求核的置換反応 / チオ化 / シアノ化 |
Research Abstract |
電子欠乏性の六員環複素環芳香族化合物に置換基を導入する方法の一つに、ピラジン化合物を過酸で酸化して容易に得られるピラジンNーオキシドと求核試薬との反応がある。たとえば、オキシ塩化リンとの反応では、クロロ基が環内に導入されると同時にNーオキシドの脱酸素化が起きクロロピラジンが得られる。このクロロ化反応はピラジンNーオキシドを用いた合成で、数少ない実用的な方法の一つであるが、置換ピラジンのNーオキシドは多くの場合複数の異性体生成物を与える。最近、筆者らはトリメチルシリルシアナイドを用いて、高選択的に置換シアノピラジンを得た。この反応は電子供与性の置換基の場合進行するが、ハロゲンのような電子吸引基ではまったく進行しなかった。これはNーオキシド基の酸素の電子不足つまり求核性の欠如と考え、ルイス酸を添加したところシアノ化は高収率、高位置選択的に進行した。ルイス酸としては弱い臭化亜鉛が最適であった。Nーオキシドの活性化にルイス酸を用いた例は今までになく、その応用範囲がどの程度のものなのか他の置換基導入反応の可能性を探った。その結果、置換ピラジンNーオキシドとトリメチルアジドあるいはイソシアネ-トとの反応は、ルイス酸を添加してもまったく起こらなかった。一方、トルエンチオ-ルを求核剤に用いた硫黄置換基導入反応は、ジエチルカルバモイルクロライドの存在で容易に進行するが、この反応溶液に臭化亜鉛を加えると置換生成物の収率がかなり向上することを見い出した。また3ーメトキシピラジン1ーオキシドの場合、ルイス酸が存在するか否かで置換生成物の生成比が逆転した。このチオ化反応はトリメチルシリルクロライドの存在でも進行することが解ったので、現在ルイス酸添加による影響を調べることと検討している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 佐藤 信裕,下村 裕司,大脇 礼忠,武内 亮: "Studies on Pyrazines Part22 Lewis Acidーmediated Cyanation of Pynazine Nーoxides with Trimetcylsilyl Cyanide New Reute to αーSubstituted 3ーcyanopyrazines" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1. 1991. 2877-2881 (1991)
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[Publications] 佐藤 信裕,河原 教訓,武内 亮: "Studies on Pyrazines Part25 Lewis AcidーMediated Thiation of Pyrazine Nーoxides"