1991 Fiscal Year Annual Research Report
特異なINーOUT骨格を有するテルペノイド合成を新規生理活性の開発
Project/Area Number |
03640479
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
加藤 忠弘 東京理科大学, 理学部・化学科, 教授 (20004319)
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Keywords | バ-テシロ-ル / ラクトン形成 / 脱ホルミル化反応 / セコトリネルビタン / 分子内閉環反応 |
Research Abstract |
本申請で計画した研究に関して以下の成果を挙げた。 1バ-テシロ-ルの合成 バ-シテロ-ル(1)およびバ-テシレン(2)の合成鍵中間体であるシアノバ-テシレン(3)の夛量合成をまず行った。3にトルエン中.DIBL(^iBu_2AlH)をー78℃にて作用させ,シアノ基を相当するホルミル基に変換した。次いでNaclO_2を用いて酸化し,カルボン酸とした。このカルボキシル基を手がかりに5位に酵素原子を導入する条件を種々検討し,最終的にCF_3COOHにて70℃に加熱すると57%の収率でαーラクトン体(4)の生成を確認した。4から一炭素除去によってバ-テシロ-ル(1)に誘導可能と期待できる。前述のホルミル体の脱ホルミル化はRhcl_3ーPPh_3によって容易に達成でき、60%の収率でバ-テシレン(2)に誘導できた。平成4年には4からバ-テシロ-ル(1)および2からタキサン骨格の構築を検討したい。 2トリネルビタンの合成 ファルネシルアセトンから夛段階の反応を経てセコトリネルビタン(5)を合成した。5にエポキシ環の導銀を経てアリルアルコ-ル体(6)へと変換した。 さらに数段階の反応を経て共役ホルミル誘導体(7)を得た。 平成4年度には、7の分子内閉環によるトリネルビタン骨格の構築を検討したい。
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[Publications] "Cyclization of Epoxyneocembrene Derivatives to Secotrinervitanes" J.Org.Chem.56. 4520-4525 (1991)
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[Publications] "Structural Elucidation of Naturally Occurring 9,12,13ーTrihydroxy Fatty Acids by a Synthetic Study" Agric.Biol.Chem.55. 1349-1357 (1991)