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1991 Fiscal Year Annual Research Report

光化学系I反応中心複合体の構造と機能

Research Project

Project/Area Number 03640567
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

星名 哲  金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (50019486)

KeywordsESRスペクトル / 架橋 / 光化学系I / 閃光分光 / 鉄ー硫黄クラスタ- / 反応中心 / 熱 / エチレングリコ-ル処理 / ポリペプチド
Research Abstract

高等植物の光化学系I(系I)コア複合体は少なくとも13個のサブユニットから構成され、P700A0→A1→FX(鉄ー硫黄センタ-X)→FB、FA(センタ-BとA)の反応が行われている。これらのサブユニットと機能との関係を調べるため、ホウレンソウの系I粒子をDithiobis(succinimidylpropionate)で架橋し、次のような結果を得た。
1.ホウレンソウの系I粒子をエチレングリコ-ルの存在下で熱処理(熱/EG処理)すると、ほとんどの小型サブユニットが反応中心蛋白質より遊離し、55ー60℃/EG処理ではFA、FBが、65ー70℃/GE処理ではFXも破壊されるということをすでに報告した(Hoshina et al.,1989,1990)。系I粒子を架橋剤で処理すると、系Iのサブユニットの間に架橋がかかるため、熱/EG処理をしても理小なサブユニットは反応中心蛋白質から離れにくくなる。少なくとも、PSIーC蛋白質(FA、FBを結合しているサブユニット)は反応中心蛋白質と架橋されるということを免疫化学的に確認した。このように架橋された系I粒子は55ー60℃/EG処理されても、FA、FBが破壊されにくくなるということを、閃光分光法とEPRスペクトルより明らかにした。
2.系I粒子を尿素処理すると、PSIーC蛋白質が反応中心蛋白質から遊離し、FA、FBクラスタ-が破壊されるということが知られている。系I粒子を架橋すると、熱/EG処理の時と同じように尿素処理に対しても安定化された。
3.系I粒子を70℃/EG処理して得られた70℃/EG反応中心蛋白質では3種類の鉄ー硫黄クラスタ-が消失していた。この反応中心蛋白質を無機の鉄と硫黄とともに嫌気的にインキュベ-トするとFXが再構成された。ところが架橋した系I粒子を同様に処理することにより得られるDSPー70℃/EG複合体では鉄ー硫黄クラスタ-を再構成することが出来なかった。これは架橋により蛋白質の電荷や構造が変わったためによるのか、その他の理由によるのか明かではなく、今後の課題である。
4.以上の結果は、FA、FBが破壊される原因の少なくとも一つはPSIーCが反応中心蛋白質から遊離することによると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Hoshina,S.and Itoh,S.: "Photosystem I reaction center in oxygenic photosynthetic organisms:Current views and future.in PHOTOSYNTHESIS AND PLANT PRODUCTIVITY" Oxford \ IBH Publishing Co.(Eds.,Govindjee,Y.P.Abrol & P.Mohanty), (1992)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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