1991 Fiscal Year Annual Research Report
無脊椎動物及び下等脊椎動物ミオグロビンの一次構造解析とその分子進化
Project/Area Number |
03640607
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
古郡 隆弘 高知大学, 理学部, 教授 (30036553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 知彦 高知大学, 理学部, 助教授 (60145109)
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Keywords | ミオグロビン / アミノ酸配列 / 軟体動物 / 魚類 |
Research Abstract |
軟体動物ヒザラガイ綱の生物のもつミオグロビンのアミノ酸配列はまだ知られておらず、一方同じ軟体動物腹足綱の原始的な種と考えられているアワビ、トコブシの口部そしゃく節に含まれるミオグロビンはふたつのミオグロビン鎖が連結しているような2ドメイン構造をしていることが我々の手で明らかになっている。今年度はヒザラガイ(Liolophura japonica)口部そしゃく節を集め、そこからミオグロビンを単離精製した.得られたミオグロビンは通常の1ドメイン型で分子量17,000程度を示していた.このミオグロビンのアミノ酸配列を決定したところ、145残基のアミノ酸で構成されていた.このミオグロビンはアメフラシやフトヘナタクガイなど軟体動物腹足綱の生物から得られたミオグロビンと比較すると20%前後の相同性とかなり低い値を示し、これらのミオグロビン分子はかなり異ったタンパク質であると判明した。一方、硬骨魚類血合筋に含まれるミオグロビンについてもそのアミノ酸配列を調べた.今までに硬骨魚類血合筋のミオグロビンについてはコイとマグロの血合筋からそのアミノ酸配列が知られているのみであるが、今回、ゴマサバ(Scomber australasicus)及びシイラ(Coryphaena hippurus)血合筋からミオグロビンを単離精製することができた.これらについてもそのアミノ酸配列の決定を行った。今後更に何種類かの生物種からミオグロビンを単離し、そのアミノ酸配列を比較することによりグロビン鎖の類縁性などを検討する予定である.
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