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1992 Fiscal Year Annual Research Report

DNA合成開始時におけるヒストンH1キナーゼ活性化の意義

Research Project

Project/Area Number 03640611
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

浅見 行一  札幌医科大学, 医学部・生物学教室, 教授 (90159385)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 沢田 典均  札幌医科大学, 医学部・病理学第2講座, 講師 (30154149)
宮下 洋子  札幌医科大学, 医学部・生物学教室, 講師 (60045549)
Keywordsラット / 肝細胞 / DNA合成 / ヒストンH1 / リン酸化 / ヒストンH1キナーゼ / アフィディコリン
Research Abstract

初代培養肝細胞を用い、EGF+インシュリンでDNA合成を刺激すると、DNA合成開始時にヒストンH1のリン酸化が認められる。このリン酸化とDNA合成開始の関係を知るため、昨年度においては細胞周期の進行をG1期に停止させることが知られている酪酸ナトリウムの効果を調ベ、ほぼ同濃度の酪酸塩で両者が阻害されることを示した。本年度においては、比較のためS期においてDNA合成を阻害することの知られている化合物のヒストンH1リン酸化に対する作用を検討したEGF添加後30時間頃よりDNA合成が開始し、50時間後位にDNA合成はピークに達する。DNA合成開始期にヒドロキシウレアを添加すると50時間後におけるDNA合成は認められない。この時ヒストンH1のリン酸化も認められなかった。いずれの阻害もほぼ同じ濃度のヒドロキシウレアで生ずる。同条件で48時間後にヒドロキシウレアを除くと50時間ではDNA合成が開始されようとする(チミジンの取込みの上昇が認められる)が、この時同時に僅かながらヒストンH1のリン酸化の上昇も認められた。このことはDNA合成と平行してヒストンH1のリン酸化の生じていることを示唆している。また、48時間にアフィディコリンを加えてDNA合成を阻害した場合にもヒストンH1のリン酸化が低下した。以上の結果はS期においてDNA合成と平行してヒストンH1のリン酸化が進行していることを示している。従来、リン酸化はDNA合成の開始に必要な条件であると考えられたが、今年度の結果はDNA合成と同時に進行していることを始めて示した。リン酸化がDNA合成の進行をモニターしている可能性も考えることができ、細胞周期の進行を考える上で極めて興味深い結果と考えられる。さらに、細胞抽出物について検討したところ、DNA合成開始期にヒストンH1キナーゼ活性の上昇が認められた。その実体について更に検討中である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Kouichi Asami(浅見 行一): "Appearance of a Nuclear Histone H1 kinase at the start of DNA synthesis of regenerating rat liver." Zoological Sciences. 9. 1001-1007 (1992)

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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