1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 京剛 東京大学, 工学部, 講師 (70183605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺崎 一郎 東京大学, 工学部, 助手 (30227508)
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Keywords | スピン密度波 / 高周波電気伝導度 / 超伝導空洞共振器 / 非線型伝導 / マイクロ波・ミリ波 |
Research Abstract |
(1)高周波伝導度測定装置の作成 スピン密度波の集団励起を捉えるためにマイクロ波・ミリ波領域での複素電気伝導度測定装置の作成を行なった。その際、有機凝一次元物質の単結晶のように微少体積試料に対しても充分なシグナルを得るために、10GHzの超伝導空洞共振器(空洞共振器は超伝導状態に保ち、試料のみを温度変化させる)を作成した。その動作確認は他のグル-プによる測定結果との比較が部分的に可能な銅酸化物高温超伝導体単結晶で行なった。結果は良好であり、高温超伝導体の複素電気伝導度の温度依存性について新たな知見が得られた。 さらに、電気伝導度の周波数依存性を検討するために、50GHz空洞共振器による電気伝導度測定装置の作成を試みた。高温超伝導体単結晶試料で動作試験を行なったところ、表面インピ-ダンスの実部(表面抵抗)は充分な制度で測定できたが、虚部(表面リアクタンス)については試料のシグナルの検出に成功していない。しかし測定結果を検討した結果、この問題は共振器内の試料位置あるいは共振モ-ドを変えることにより解決できるとの結論に至り、現在改良に取り組んでいる。 (2)直流パルス電気伝導度自動測定装置の作成 スピン密度波による非線型伝導を広いパラメ-タ-範囲で効率よく測定する為に直流パルス電気伝導度自動測定装置の作成を行なった。現在、He_3中で動作するクライオスタット部分を残すのみの段階である。来年度(最終年度)には本システムで非線型電気伝導の測定を行なう。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 前田 京剛: "Properties of the Supercunducting state of HighーTc Oxides Investigated by the Response to an Electromagnefic Field" Springer Proccedings in Physics“The Physics and Chemistry of Oxide Supercern duncts". 60. 563-565 (1992)
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[Publications] 前田 京剛: "The origin of the huge l/f conduction noise in highーTc cuprutes" Physica C. 185ー189. 1301-1302 (1991)
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[Publications] 芝内 孝禎: "Electromagnetic Response of Superconducting Bi_2(Sr,Ca)_3Cu_2Oy" Physica C. 185ー189. 1851-1852 (1991)
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[Publications] T.Musha et al(ed.),前田 京剛: "Study of the l/f conduction noise of copperーoxide based highーTemperatire supercondnction Bi_2Sr_2Cant Cu_2Oy ln=1〜4)" “Noise in Physical Systems and i/f fhnctnations". 115-119 (1991)
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[Publications] V.Lutovinov(ed.),前田 京剛: "Penetration Depth,Lover critical field and Noise charucteristics in single crystals of Bi_2Sr_2CaCu_2Oy" “Locelization and Superconductivity".