1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650019
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
奥村 次徳 東京都立大学, 工学部, 教授 (00117699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海部 宏昌 東京都立大学, 工学部, 助手 (40224331)
志村 美知子 東京都立大学, 工学部, 助教授 (60087294)
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Keywords | フッ化物 / プラズマフッ化 / ひ化ガリウム / X線光電子分光法 / アモルファスひ素 / 透過電子顕微鏡 |
Research Abstract |
GaAs表面の低温フッ化に関して、以下の知見を得た。 1)プラズマ励起した四フッ化炭素(CF_4)を照射することにより、基板温度が300℃以上でフッ化膜が形成されることが明らかになった。しかし、基板温度が200℃以下では、フッ化膜は形成されないことがわかった。X線光電子分光(XPS)の測定においても、GaAs表面からフッ素の信号は全く検出されない。 2)XPS測定から、形成されたフッ化膜の組成は酸素を含むGaのフッ化物であることが明らかになった。さらに、フッ化膜とGaAs界面付近に単体のAsが存在すると思われる結果が得られた。 3)透過電子顕微鏡により、界面の構造について評価した。その結果、フッ化膜とGaAs基板との界面は微視的には比較的平坦であることがわかった。しかし、フッ化膜自身は均一ではなく、特に界面付近に10nm程度の粒状の領域が観察される。この粒状領域の構造については解析できていない。 4)レ-ザラマン分光法の結果には、アモルファスひ素またはアモルファスGaAsと思われるピ-クが現われる。しかし、同一のGaAsをモノシラン、窒素、水素などの他の気体プラズマで処理した場合には、このピ-クは現われない。従って、(2)、(3)の結果も併せて考えると、界面付近のAsはアモルファス状態でフッ化膜中に分散していると思われる。
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Research Products
(1 results)