1992 Fiscal Year Annual Research Report
PMMA材を用いた残留応力場における3次元疲労き裂の伝ぱ寿命推定法に関する研究
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03650062
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 昌宏 大阪大学, 工学部, 助手 (10132630)
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Keywords | 残留応力 / 疲労 / 半だ円表面き裂 / 隅き裂 / 寿命推定 / き裂開閉口 / ニュートンリング / 応力拡大係数 |
Research Abstract |
本年度は,最終年度に当たる.本年度は,前年度に行えなかったPMMA材に対するニュートンリングによるき裂開閉口挙動の観察を行った.その結果,ニュートンリングの観察に成功し,半楕円表面き裂を持った張り合わせ材に対して,そのき裂が引張残留応力場にある場合は開口し,圧縮残留応力場にある場合は,閉じているのが縞次数から明瞭に判断され,き裂およびき裂面の開閉口状態を把握できた.これにともなって,筆者らが提案した二次元から三次元に拡張された残留応力場における疲労き裂の寿命推定法を,隅き裂(1/4コーナーき裂:前年度は半楕円表面き裂のみ)を持ったこのPMMA残留応力材に対して適用した.この結果,TCTおよびCTC材ともに推定結果と実験結果に多少の差は認められたものの,著者らが提案する三次元疲労き裂に対する寿命推定法は,隅き裂を持ったPMMA残留応力材に対しても十分有効であることが示された.さらに,ニュートンリングの観察もこの隅き裂に対して行い,半楕円表面き裂に対する結果と同様の結果を得た. また,この残留応力場における三次元疲労き裂に対する寿命推定法を金属に対して適用した.残留応力分布としては,試験片の板幅方向に残留応力分布が変化する突合せ溶接材,および板厚方向に残留応力分布が変化する爆接クラッド鋼を用いた.突合せ溶接材に対しては,半楕円表面き裂を導入し,クラッド材に対しては,半楕円表面き裂および隅き裂の二通りのき裂を導入し,寿命推定法を適用した.その結果,突合せ溶接材に対して,推定結果と実験結果は非常によく一致した.また,クラッド材に対しても,半楕円表面き裂および隅き裂ともに推定結果と実験結果のあいだには,多少の差が認められるものの,よく一致し著者らが提案する三次元疲労き裂に対する寿命推定法は,十分有効であることが確認された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 辻 昌宏・戸上 幹夫・金沢 智裕・大路 清嗣・久保 司郎: "残留応力が導入されたPMMA材における表面疲労き裂の寿命予測とき裂開閉口挙動の観察" 日本機械学会関西支部第67期定時総会講演会講演論文集. 924-1. 178-180 (1992)
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[Publications] 大路 清嗣・久保 司郎・辻 昌宏・蒲 昭: "き裂面に平行な残留ひずみ成分により誘起される応力拡大係数とそれの疲労き裂伝ぱ寿命との関連" 日本機械学会第69期全国大会講演会講演論文集(A). 910-62. 286-288 (1991)
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[Publications] 大路 清嗣・久保 司郎・辻 昌宏・戸上 幹夫: "残留応力場における3次元隅き裂の疲労き裂伝ぱ寿命推定法の実証的研究" 日本材料学会第40期学術講演会前刷. 113-115 (1991)