1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650070
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
進藤 裕英 東北大学, 工学部, 教授 (90111252)
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Keywords | 電気弾性論 / 電気破壊力学 / き裂 / 応力拡大係数 / エネルギー解放率 / 圧電セラミックス / 板理論 / 積分方程式 |
Research Abstract |
圧電セラミックス応用素子設計、高強度圧電セラミックス材料開発に資するため、圧電セラミックスの電気破壊現象を解明した。得られた成果を要約すると以下の通りである。 1.六方晶系(6mm)の圧電セラミックスに対する電気弾性論を用い、異方性弾性板の理論を圧電セラミックスの電気弾性板理論に拡張し、2、3の基本的問題を例に、電気弾性相互干渉を解明した。圧電セラミックス平板は、両端で単純支持され、分布荷重を受けている場合を考えた。また、数値例としてPZT-5H,PZT-6B等を考え、圧電セラミックス平板に、正弦荷重が作用する場合および集中荷重が作用する場合について、たわみ、静電ポテンシャルおよび曲げモーメントを明らかにした。引き続き、電気破壊力学解析に入る予定である。 2.縦剪断下における帯板縁に平行なき裂を有する圧電セラミックス帯板の電気弾性問題を理論解析した。電気弾性対称軸と座標軸を一致させ、分極方向は面外方向である。帯板縁における境界条件は、剪断応力、剪断ひずみ、電束密度、電界の強さから成る4種類の機械的・電気的負荷条件を考えた。解は、Fourier変換法により、問題を電気弾性場に関する双積分方程式に導き、さらに第二種Fredholm型積分方程式に帰着して求めた。数値計算を行い、応力拡大係数およびエネルギー解放率に注目し詳細な検討を加えた。 3.帯板縁に乗直なき裂を有する圧電セラミックス帯板に縦剪断負荷が作用する場合の電気弾性問題を理論解析し、詳細な検討を加えた。引き続き、引っ張りによる応力拡大係数、エネルギー解放率の電気弾性解析を行い、考察を加える予定である。
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[Publications] 進藤 裕英: "圧電セラミックス平板の電気弾性解析" 第4回シンポジウム 電磁力関連のダイナミックス講演論文集. 63-68 (1992)
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[Publications] 進藤 裕英: "縦せん断下におけるき裂を有する圧電セラミックス帯板の電気弾性相互干渉" 平成4年度材料力学部門講演会講演論文集. No.920-72. 273-274 (1992)
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[Publications] 進藤 裕英: "縦せん断下におけるき裂を有する圧電セラミックス帯板の電気弾性相互干渉" 日本機械学会論文集(A編). 58巻 553号. 1655-1661 (1992)