1991 Fiscal Year Annual Research Report
止血帯装着部の接触応力解析による神経損傷メカニズムの解明
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03650078
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
原 利昭 新潟大学, 工学部, 教授 (50134953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 良生 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (30045249)
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Keywords | バイオメカニクス / 接触圧力 / タニケット / 圧力センサ- / 接触応力解析 / 神経損傷 |
Research Abstract |
本研究では、先ず止血帯装着時の止血帯と皮膚間の接触圧力分布は神経損傷の重要な要因であることを以下の様に実験により明示した。4組計46個のセグメント型センサ-を上肘前後方向、内外側部に設置出来るように下巻に取り付ける方法を採用した。また、止血帯中央部で接触圧力が最大となる止血帯を試作し、これと従来の平巻タイプを用いた場合の運動神経伝導速度(Motornerve Conductive Velocity,以下MCV)を筋電計を用いて測定した。この結果より、上記接触圧力分布は神経系に対して明らかに影響を及ぼすことを明示した。図1は平巻を利用する通常形状タイプと中央突起付き止血帯使用時のMCVの経時変化を示しており、この場合の導出電極設置部位は小指外転筋である。図中のMCV1とMCV2はそれぞれ止血帯の遠位および近位側に設置した刺激電極から得られた値を示している。本研究では、これらの結果に基づき実験開始時のMCV1に対するMCV2消失時間の減衰率をMCV減衰率と定義した。図2はその結果である。危険率5%で中央突起付きタイプの方が、MCV減衰率は有意に低く、上肘への機械的作用が大きいことが解る。他方、上記実験時には血流消失圧力と最高血圧も同時に測定した。これらの両者の差を止血効果係数と定義し、図3にその越果を示す。これより、危険率1%で通常形状の平巻タイプの方が係数値は小さく、止血効率が中央突起付きタイプよりも良いことが解る。以上は、本研究で得られた結果の一部であり、ここでは特に止血帯締め付け圧力とその時の皮膚表面に生ずる接触圧力は異なること、この接触圧力分布は神経系に影響を及ぼすとともに止血効率にも密接にかんけいすることを明示した。現在、接触圧力分布測定結果に基づき神経組織周辺の変位と応力状態を計算し、神経系への影響度をMCV値を利用して逆問題的に求めている。 更には、従来型とは異なる神経損傷防止用止血帯を試作中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 原 利昭: "止血帯装着部の接触応力と神経損傷の関連性" 日本機械学会第70期全国大会講演論文集. (1992)
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[Publications] 笹川 和彦: "PTB下腿装具の免荷性の評価" 日本機械学会第69期通常総会講演論文集. A. (1992)
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[Publications] G.Ohomori: "Contact Pressure Distribution On The PatelloーFemoral Joint Before And After Total Knee Arthroplsty" Transactions of 38th Annual Meeting Orthopaedic Research Society. 332 (1992)
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[Publications] Toshiaki Hara: "The LoadーBearing Functional Functional Evaluation of PTB Orthosis" Proceedings of Third U.S.A.ーChinaーJapan Conference on Biomechanics. 74-75 (1991)