1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650110
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
中山 一雄 富山県立大学, 工学部, 教授 (60017845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 信一 富山県立大学, 工学部, 助教授 (60011152)
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Keywords | 切削 / 超音波接合 / 凝着 / 構成刃先 / セラミックス / アルミニウム / 銅 |
Research Abstract |
セラミックスと金属の任意の組合わせに対する接合特性を簡単に調べる方法として、供試セラミックスのコーナー部を切削工具として供試金属を切削する試験方法を検討し、超音波接合試験との対応を調べた。切削中の工具刃先付近では、金属の清浄な新生面とセラミックス工具面との摩擦圧接状態を容易に実現でき、そこの温度は切削速度の変化等によって容易に制御できるのが特長である。 切削試験での接合特性の評価には、1.切削後に工具面の残る被削金属の凝着痕の観察、2.一定の短距離の切削後に工具に付着して残留する切りくずの剥離試験、3.構成刃先の付着による仕上げ面のムシレの観察、の3方法を検討した。実験は16種類のセラミックス(市販のクランプ型切削工具チップ8種類を含む)と3種類の金属(アルミニウム、銅および両者の合金)について行なった。その結果、アルミニウムはすべてのセラミックス(多結晶ダイヤモンドを除く)に対して高い接合性を示したが、他は極めて低かった。この結果は超音波接合試験の結果と一致した。なお、切削試験における上記三つの評価方法はそれぞれ特徴があるが、高い接合強度を要求される構造部材への適用に対しては、2.の剥離試験が最適と考えられる。 一方、超音波接合と切削との対応を検討する一資料として、超音波接合時の界面の温度上昇を金属同士(銅/コンスタンタンおよび銅/アルミニウム)の組合わせについて熱電対法で測った結果、約500℃に達することが分かった。金属より熱伝導率の低いセラミックスと金属との接合では、より高い温度が予想させるが、切削によって充分実現できる温度範囲内と考えられる。 実験は切削条件(切削距離、切削端部の形状等も含む)や接触面の粗さ等の影響についても行ない、本切削試験のための最適条件を求めた。
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